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天使の柩

天使の柩

天使の柩

作家
村山由佳
出版社
集英社
発売日
2013-11-05
ISBN
9784087715378
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天使の柩 / 感想・レビュー

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にいにい

初村山由佳さん。「天使シリーズ」を知らずに読んだ。最終作らしい。でも、自分の存在を肯定出来ぬ過酷な環境に育った茉莉と出会った歩太達、茉莉を精一杯守る歩太の精神力に感動。多分、前シリーズで歩太達の関係や精神的経緯が積み重ねられてこの物語に至ったんだろうけど、、、、、。この一冊だけでも良かった。「頼むから、急にいなくならないでほしい」の言葉の重み。「いつか訪れるかどうかもわからない不幸に備えて必死になって身構えているなんて損よ」歩太の母、深い。喪失の分、人は優しくなるのかな?前シリーズ読むべきだよな。

2015/05/20

ちぃ~

シリーズ読み終えた。名残惜しい((;゜Д゜))。残酷な日々に育ち、根強い自己嫌悪、愛を知らず、でも優しさを忘れない茉莉と出会い、茉莉を支える歩太、凄い!素敵になった夏姫、慎一、ザボンも寄り添い、出口はあった。前作までの積み重ねがここに。この柔らかな雰囲気。「急にいなくならないでほしい」に涙が(。´Д⊂)。「訪れるかどうかもわからない不幸に備えて必死になって身構えているなんて」「人生は肉じゃが」歩太母、深い。喪失したものがあって、ちゃんと自分で受け止める人は、優しい。登場人物の姿勢、振る舞い、よかった。

2015/08/15

takaC

副題は"Farewell, Angel."らしいので、つきつめると歩太が春妃の喪失についに踏ん切りをつけられたという話のようだ。それ以外に『天使の卵』『天使の梯子』との同一世界設定であることに重要な意味はない。卵&梯子を未読で読んでもほとんど問題なかろう。茉莉は体のいい引き立て役。

2014/04/07

相田うえお

良かったです。★★★★★ 卵,梯子を読んでから大分経ったんで再読してからと思い、本作最初の数ページをペラペラしてたんですがいつの間にか最後までいっちゃった。これ、なんともいえない悲愴感が漂っていて先が気になるんです。人って生まれる環境を自分で選べず、それだけでもうその後の生き方に明暗差が出る訳で、何とか状況を改善しようとしても何故か足を引っ張ぱられる。そんなテーマでもあったのかな〜?ただ、最後は何故か話が超特急で安心展開に。。自分を丸ごと受け止めてくれる場所、受け止めてくれる人がいるって何よりの薬ですね。

2016/07/04

hiro

20年目のシリーズ最終作。この本を読むために『天使の卵』から読んだ。最愛の春妃を失って15年が経っても、まだ完全に立ち直れないでいる34歳になった歩太が出合ったのは、不幸な家庭に育った14歳の少女、茉莉だった。しかし、その茉莉には悪い男がついていた。ここまでの展開は、先日読んだ歌野さんの『春から夏、やがて 冬』に似ていた。しかし、この二人を夏姫、慎一や母、ムニール社長が見守っていた。読者に二人の未来を暗示させる歩太の母が最後に言った「いつかもしもの時にね」。恋愛小説の名手村山さんらしい終わり方だった。

2014/07/10

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