博物館のファントム 箕作博士のミステリ標本室
博物館のファントム 箕作博士のミステリ標本室 / 感想・レビュー
ダイ@2019.11.2~一時休止
連作短編集。博物館が舞台のウンチク満載の日常の謎系ミステリー。オオカミと甲虫の話が良かった。
2016/05/18
nico🐬波待ち中
動植物や化石、鉱物等を展示する自然史博物館を舞台にした連作短編。几帳面で片付け魔の新人研究員・環と、片付けが苦手な標本収蔵室のファントム、ことベテラン博物学者・箕作(みつくり)のやり取りが面白い。「どんな種にも、その種にしか語れない物語がある」探求心をとことん煽る「科学」の奥深さ。知れば知る程、知識だけでなく興味の幅も広がる。遥か古来より受け継がれてきた「科学」に果てしないロマンを感じた。伊与原さんの「科学」についてのウンチクは素人にも分かりやすくて面白い。自然史博物館に行きたくなった。
2019/03/23
アルピニア
2012年に「小説すばる」に掲載された6作品をまとめたもの。伊与原さんは、これまで「月まで三キロ(2018年)」以降の作品のみ既読。理系の蘊蓄がベースになっている作風は同じだが、この作品はやや軽めのミステリー仕立て。博物館のファントムこと「箕作」と新米研究員「環」のタッグで謎を解明していく。マイベストは、「ベラドンナの沈黙」。シェークスピアの「ロミオとジュリエット」になぞらえる優雅な復讐にうっとりした。どこからが創作?(特に第六話など)と思いながら読んでいたので、著者によるあとがきがナイス!だった。
2022/05/21
紅葉
自然史博物館が舞台の6話の短編集ミステリー。面白かったです♪これ、凄く好き!主役のバーコードレディ環とファントム箕作の二人、いい感じを匂わせて終わりだなんて…ぜひぜひシリーズ化して下さい!! 博物館なんて全然行かないけどこれ読んだら凄く行ってみたくなりました。色々な蘊蓄は勉強になって少し賢くなった気分です♪話しの中では3話目の送りオオカミが1番好きだけどどれも好きです。伊与原さんこれで2冊目だけどいいですね~ 全作品制覇したいと思います♪
2016/03/12
アーちゃん
図書館本。2012~2013年「小説すばる」掲載の連作6編。国立自然史博物館にDNAバーコーディングの技術開発(プログラミング)で勤務している片付け魔の池之端環と、旧館「赤煉瓦」に文字通り住んでいる、モノを片付けない変人博物学者の箕作類が、博物館で起こる出来事を解決するというよくあるような内容だけど、伊与原さんの蘊蓄により、思ったより楽しめました。惜しむらくはどれも軽く読めてしまうところ。こちらは連続ドラマなどで映像化した方が面白くなると思います。博物館の内部が分かり、楽しく読めました。
2019/08/21
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