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反人生

反人生

反人生

作家
山崎ナオコーラ
出版社
集英社
発売日
2015-08-26
ISBN
9784087716221
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反人生 / 感想・レビュー

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starbro

以前から気になっていた(特にペンネーム)山崎ナオコーラ、初読です。短編集で頁数が少ないので一気読みでした。著者が目標としている『誰にでもわかる言葉で、誰にも書けない文章を書きたい』という意識・瑞々しい感性は伝わってきました。4編の中では『越境と逸脱』が一番のオススメです。他の作品も機会があれば読みたいと考えています。

2015/10/14

アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯

4つの異なる関係の中での人とのつながりの物語。「社会に出ない」の中で「まあ、気ぐらい遣わせてよ。いいんじゃねえの。みんなで生きているんだし」という台詞にグッときた。最近の風潮なのか、人に気を遣わせること、迷惑をかけることなどを過剰なほど恐れて生きているようにみえる人たちの中で、こんな風に言い切ってしまえるのは素敵なことだ。今度、誰かに「気を遣わせてすみません」と言われたりしたら「気ぐらい使わせてよ」って言ってみようか。

2016/03/23

pukupuku

「反人生」って、なんだろなぁって思いながら読んだけど、なんだかよくわからなかった。萩子、早蕨の気持ちに沿えなくて、もし、自分の近くにいたら、自分とは噛み合わなくて、うわべだけの付き合いしかできないだろうな。そんなことを思いつつ、自分とは合わなそうだから、読むのやめちゃおっかなぁと思いながらも捲った先の「越境と逸脱」にガツンとやられた。なんだか、自分の隠していた気持ちがさらされたみたいな感覚。私は寅次郎みたいに正直に生きることができない種類の人間なんだろうなと思うと、少し落ち込んだ。

2016/01/10

ぶんこ

表題作の萩子さんは55歳。子供ができず夫に先立たれた一人暮らしですが、サンドイッチを作って近所の公園にピクニックに一人で行ったり、お金に困っているわけではないのにパートでウエイトレスをしています。パート先の早蕨さんという女の子への憧憬が、イマイチ分かりませんでしたが、たった一人の暮らしも良いものだと思わせてくれました。他の作品では最後の大学マンドリン部での仲間との卒業後の交流が、適度な距離感があって良かったです。大学時代マンドリン部だった著者ご自身の思い出もあるのかな。

2016/11/07

なゆ

4つの話のそこここに、ナオコーラさんの強い思いがあふれている。そう、無意識の固定観念を揺さぶるような。考え方はよくわかるけど、私には無理かな…と思う部分もある。でも共感してしまうところもあって、やっぱり読んでしまうのだ。この、不器用なくらい頑なな感じが、好きなのかもしれない。「越境と逸脱」が印象的。

2015/12/13

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