アクティベイター
アクティベイター / 感想・レビュー
starbro
冲方 丁は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。著者デビュー25周年記念作品にて、新境地の国際テロサスペンス小説でした。核兵器を搭載した中国のステルス爆撃機での亡命という大風呂敷を広げた割には、その後ショボイ展開でした。著者には国際謀略小説は向いていないかも知れません。 https://books.shueisha.co.jp/items/contents.html?isbn=978-4-08-771733-4
2021/02/10
海猫
中国のステルス爆撃機が飛来し亡命を求め、羽田空港に着陸。関係省庁が入り乱れ、警察庁の鶴来は情報戦に突入。鶴来の義兄で警備員の真丈は、亡命してきた美人パイロットの逃避行に手を貸すことに。各国の工作員や暗殺者たちと真丈の闘いを描く。有事が起こると事態がどう変転していくか、描写が濃くリアル。情報や薀蓄に満ちていて、読むだけで賢くなった気がする。真丈の繰り広げる格闘戦は具体性と密度があり連続するので息詰まる迫力。生々しくヒリヒリした感覚が素晴らしい。現在の日本を舞台に、最先端の痛快娯楽活劇を作り上げたと言えよう。
2022/03/03
パトラッシュ
核搭載機が羽田に強行着陸し首都圏住民を人質に取る。強烈なアイデアで読者を引き込み、次々と予想外のドラマで翻弄するラドラム的展開で読ませる。日米中の政治的駆け引きを背景に、腕力と頭脳を分担する義兄弟の巧まざる連携プレーで飽きさせない。娯楽エンタメとしての面白さは合格点だが、問題はこれだけ大がかりな計画を立案実行した悪の組織が実に下らないこと。指導者は誇大妄想狂の老害だし、無差別核テロの結果を想像せず唯々諾々と従う部下たちもマンガチック。背景に手を抜いたと思いたくないが、陰謀論的設定で済ませてしまった感じだ。
2021/04/17
utinopoti27
日本領空に突如侵入してきた中国の最新鋭ステルス爆撃機。女性パイロットは亡命を希望して羽田空港に緊急着陸する。しかも機体には核兵器が搭載されているという・・。護送中何者かに拉致された彼女を巡って展開する物語。本作の主眼は、偶然彼女を救出した警備員・真丈と、亡命事件に対処する警察庁・鶴来警視正、二人の主人公のそれぞれの立場における闘いにある。特に、真丈と格闘のプロたちによるバトルシーンには半端ないこだわりが詰まっている。微に入り細を穿つ描写で、醸し出されるスリルと疾走感。文句なしに楽しめるアクション小説だ。
2021/09/21
うっちー
壮大すぎて難しい。とりあえずハッピーエンドでよかった。全て明らかになっておらず、続編が出るのでしょう
2021/04/13
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