カミサマはそういない
カミサマはそういない / 感想・レビュー
starbro
深緑 野分、新作中心に読んでいる作家です。本書は、バラエティに富んだ神無月ダークな短編集、オススメは『伊藤が消えた』&『ストーカーVS盗撮魔』です。 https://www.bungei.shueisha.co.jp/shinkan/kamisama/
2021/12/30
いつでも母さん
全てが暖かくスッキリ落ち着く小説ばかりを読んでる訳じゃない。悲しくて憤って、遣る瀬無くて・・そんな作品だって嫌いじゃない。だけど、私の気持は沈んだ水の底でグルグル回転し続けているような、混乱する何とも表し難いちょっと疲れる短編集だった。どれもこれも私の読解力不足故に読了に時間がかかる全7話だった。(人間の本性をあぶり出すダークな短編集と帯にある)申し訳ない。そんな読書もあると、次に進もう私。
2021/10/18
のぶ
深緑さんの短編小説は初めて読んだが、長編小説とは随分印象が違って見えた。本作には6つの短編と1つの超短編が収められている。どの作品にも共通しているのは、時代と具体的な舞台の説明がなく、暗くて重い雰囲気が漂っている事。微かな舞台のヒントは現代日本、近未来、異世界で、それが無人の遊園地だったり、戦場だったりは展開されている内容で読み取れるが、絶望的な雰囲気が漂う。何だか世にも奇妙な世界に放り込まれているような感覚になる。救いのないものばかりだが、救いの「カミサマ」はいるのかはよく分からなかった。
2021/10/18
美紀ちゃん
金巻芳俊さんの彫刻のインパクトがすごい。 7つの短編集。どれも怖い。 「伊藤が消えた」が1番印象的。 ゾワゾワ。 「潮風吹いて、ゴンドラ揺れる」黒焦げ死体、イジメ問題。誰もいない廃墟みたいな遊園地、夢? 「朔日晦日」目がゴマみたいにまだらに!怖い。 「見張り塔」戦争?味方を銃撃?上官が狂ってる。 「新しい音楽、海賊ラジオ」陸地が全部海に沈んだ世界!ラストは光がさす。 不思議な空間の少しゾワっとする話だった。 タイトルの通りという感じ。
2021/11/15
まちゃ
現代日本、近未来、異世界を舞台にしたイヤミス、ホラー、ミステリ、怪異など人間の闇をあぶり出すダークな7編の短編集。深野さんのバラエティーに富んだ作風に驚かされました。/【収録作】「伊藤が消えた」「潮風吹いて、ゴンドラ揺れる」「朔日晦日」「見張り塔」「ストーカーVS盗撮魔」「饑奇譚」「新しい音楽、海賊ラジオ」
2021/10/18
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