偽装同盟
偽装同盟 / 感想・レビュー
starbro
佐々木 譲は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。本書は、2年前に読んだ『抵抗都市』に続く、改変歴史警察小説、第二(三?)弾、400頁弱、一気に読ませます。全三部作で、更なる続編もあるようです。 https://www.bungei.shueisha.co.jp/interview/gisoudoumei/
2022/01/26
いつでも母さん
『入魂の改変歴史警察小説第二弾』前作を読んでいる時もそうだったが「あれ?違うよね。負けてないよね・・」と確認した私。もしものロシアの属国・日本の東京を憂いつつ・・この事件がどこに転がっていくのかと遅々として進まぬ前半は我慢。そして案の定私の犯人捜しは今回も見事に外して、ロシア帝国崩壊後はこの「もうひとつの大正」はどうなるのだろう?いや・・それにしても新堂さん、ユキとの交際に何の不都合があるのでしょうか?(って、そっち?)
2022/01/13
ケイ
本の帯や書評などを読むとネタバレになることがあるから、敢えて何も前知識を持たずに読んだ。歴史に明るくないからこそ、気づかずに読み通してしまった。これはディックの『高い城の男』のように読む本なのだな。どうりで最初の地図が…。当時はこう言っていたのかと通りの名を見ながら思い、ここはいまは厚労省があるあたりか、ペニュンシュラホテルもあるな、とか。しかもこれには前日談があったとは。そちらから読み直そう。出直しだ。
2022/04/30
のぶ
「抵抗都市」に続く改変歴史警察小説の第二弾。日本は日露戦争に負け、日本は外交権と軍事権を失い、ロシア軍の駐屯を許していた。それから12年経ち、ある時女性の殺害事件が発生する。女性は妊娠し、直前に性交の事実があった。警視庁の新堂は、この事件の捜査に投入される。やがて殺されたのは三好真知子だと判明する。物語はこの事件の捜査を軸に展開する。謎解き自体は意外と単調だが、街中にはロシア人が闊歩し、大正のこの時代の“もし”が独特の雰囲気を醸し出していて面白く感じたが、あっさりしたラストに不満が少し残った。
2022/01/04
ゆみねこ
前作・抵抗都市から1年後の東京。ロシアの属国となった日本で起こる事件を捜査する警視庁の新堂。若い日本人女性の殺害事件の捜査に投入されたと同時期にロシアの首都では大規模な騒擾が起こる。日本が舞台なのに異国の物語を読むような雰囲気。歴史の転換期をダイナミックに描いている。帝政ロシアの終焉でこの先はどうなるのか?
2022/01/10
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