赤い月の香り
赤い月の香り / 感想・レビュー
starbro
千早 茜は、新作中心に読んでいる作家です。直木賞受賞第一作にてシリーズ第二弾、天才調香師は、人の欲望を「香り」に変える、ある種の「香り」は、確かにエロティックかも知れません。 https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-771832-4
2023/05/16
パトラッシュ
調香師シリーズ第2作のテーマは「怒り」か。怒りに囚われると目の前が真赤に染まっていく青年満は、匂いを通じて他人の心が読める小川朔の許で働きながら様々な人の怒りに触れていく。赤い月は大災害の前兆と聖書にあるように、深いトラウマを抱えた依頼主は、心の傷口から流れる血を抑える香りを朔に求める。彼らは朔の作った香りをきっかけに忘れていた過去を思い出し、傷を負った事情と正面から向き合う。自分も苦しみを直視する勇気を得て、満は初めて穏やかさを感じた。そこで描かれた朔の過去は、誰よりも静穏な彼の心の傷の深さを窺わせる。
2023/09/17
Sato19601027
調香師小川朔の話 最新作は朝倉満目線で物語が進む。 「香り」と「記憶」が結びついている感覚って、確かにあるよな。 千早茜先生の表現も優しくて、美しくて、次回作希望。
2023/05/17
うっちー
前作の際にも書きましたが、私は鼻が悪く、臭いに鈍感です
2023/05/22
のぶ
「透明な夜の香り」の続編という事で、あの不思議な世界観を漂わせた世界が味わえると思い楽しんで読んだ。登場人物は前作と同じく、カフェでアルバイトをしていた朝倉満に、香りに関しての依頼は何でも引き受ける小川朔に幼馴染みの探偵・新城。作品の雰囲気は前作とはやや変わっており、その繊細さや神聖な空気感はあまりないが、本作は満の赤い香り、次々と生まれゆくけれど行き場のないもどかしさの香りが立ち込めていて、その感覚が前作とはまた違った独特の世界に誘ってくれた気がした。それにしても小川朔の嗅覚には今回も驚かされた。
2023/05/12
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