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作家
村上龍
出版社
集英社
発売日
1987-08-01
ISBN
9784087726169
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69 / 感想・レビュー

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nobody

「こんなに楽しい小説を書くことはこの先もうないだろう」(あとがき)。初めて本屋で注文して買った本。最後にケンはレディ・ジェーン天使松井和子と唐津にデートに行き、映画館に入る。そう、あの頃唐津には「便所の匂い」がする映画館があって、私も遠い昔好きな女の子と入ったのだった……。バリ封、フェスティバル、青春の日々……。「刑事来訪の経験を持つ人間は、人生の重要な部分に気付くことになる。すなわち、不幸は、自分が知らない間に、知らない場所で、勝手に育っていって、ある日突然、目の前に現れるという、重要な事実に、である」

2016/07/26

ひろゆー。

面白い。自由に憧れて全力で駆け抜けた祭り。ロックの熱いビートとジャズのクールなコードが、作品全体に響き渡っている。若さの尖った感情が尖ったまま描写され、良心や建前や理性を根こそぎ笑い飛ばしてしまう勢いがある。不自由さを拒否し自由を求めて抵抗した祭りの後の爽快感と虚脱感が、そのまま読後感でもある。良質な青春小説だ。

2009/06/16

宮本篤志

なんとなく村上龍は好きではなかったですが、最近好きになった人が好きだというので読んでみました。楽しいことをやりたい!という気持ちが革命の始まりなのかもしれないと思いました。その楽しいことをやりたい!という気持ちが湧いてくるのは好きな女の子に振り向いてもらいたいから…男は好きな女を振り向かせたいために余計なことをするのかもしれないです。社会を運営するために不要なことを。しかし、その余計なことが生きることを楽しくし、若者に夢を与えます。つまらなそうに生きて、生活費を稼ぐために生きる人に若者は憧れるでしょうか?

2017/05/02

ぎんちょさんちょ

権力に負けないために、より楽しく生きる。あとがきにもあったが、それを理解はできたけどなかなか実践するのは難しいよなあと思った。当時の時代背景を頭に入れなくても十分楽しめる内容で、自分も青春時代に戻ってハメを外したくなった。掘り下げればもっと深くなりそうなところをあえてサラッと他人事のように書くので、先生たちの酷い仕打ちなんかも笑えてしまった。作者の楽しむっていのはこういうところなんだろうな。楽しんだ者勝ち!自分の生き方にも取り入れてみたい。

2015/12/05

大熊真春(OKUMA Masaharu)

1987年発売当時、大学に入ったばかりの19歳の時以来27年ぶりの再読です。◆当時すでに時代遅れとなっていた学生運動にあこがれ、私も高校でひと騒動起こしたりしていました。なのでとても面白かったです。◆そして、「...というのはまったくの嘘で、本当は.....」という、実は思想も教養もなく、ただカッコつけたかっただけという告白が繰り返し現れるところや、「ほんとにここ重要なのかよ」というような、フォントを大きく、太字にする強調が一ページ当たり一か所くらい出てくる独自のふざけた文章が面白く、なつかしい。

2014/07/20

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