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金鯱の夢

金鯱の夢

金鯱の夢

作家
清水義範
出版社
集英社
発売日
1989-07-01
ISBN
9784087727050
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金鯱の夢 / 感想・レビュー

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座敷童

豊臣幕府?面白いじゃないですか。 至る所に実在の人物やモデルにした登場人物が散りばめられ、おおざっぱな知識でも対比させながら、「そうくるか」と感嘆しきり。

2016/11/04

ゆき

★★★☆☆:豊臣秀吉と寧々の子、秀正が徳川家を滅ぼし天下を統一し、江戸時代ならぬ名古屋時代が到来するという名古屋人の心をくすぐる歴史ifもの。徹頭徹尾、江戸をしょーもないド田舎とこきおろすことで名古屋のコンプレックスを表してしまっている気もするがコメディタッチで終始にやにやしながら読めた。逆に、会話のほとんどが日本の共通語となった名古屋弁で交わされるので名古屋以外の方が読んだら意味が伝わらないのでは、と不安になってしまう。終章が一般用と愛知県人用とに分かれているのも心憎い演出だった。

2017/03/22

銀木犀

豊臣家が名古屋に幕府を開いたら・・・という仮想歴史物。この作者の名古屋を書いた作品にはハズレがない。最後の結末が2通り用意されている構成にはうなる。器用だ。愛知に住んだことはないが、愛知県民用の結末の方が夢があって好き。愛知県民用の結末に作者がちらりと登場するのも笑える。

2009/03/07

small_akuto

面白かった。パールのようなものでお馴染みの清水義範の小説。もし、豊臣家が徳川家に負けずに豊臣幕府を開いていたら…というストーリーから始まり、写楽外国人説など歴史の珍説異説が現実のように語られる。 もうこれだけで大好物って人もいそう。そこに色んなパロディが入ってきてニヤニヤしながら読み進められました。 どうしても歴史の敗者に肩入れしちゃう部分があって、真田幸村が大阪の陣で勝てたら…とか、現実ではそうならなかったからこそ、痛快な部分がある。そういう歴史への視線に人情を感じるいい作品だと思った。

2023/12/06

siomin

もし,豊臣秀吉が大坂でなく名古屋を本拠地のままでいたら,秀吉の子孫が政権を握り続け繁栄していたら。歴史のifを重ねてまとめ上げた歴史小説。著者の持ち味が活きており実際の歴史に基づいたユーモアがたっぷりでけっこうハチャメチャ。黒船来航が浦賀でなく師崎であったり,白虎隊が白鯱隊になっていたり。 物語のとおりに江戸時代ならぬ名古屋時代が繁栄し,その後の首都も名古屋になったままだと,河村たかし市長の口調でNHKのアナウンサーがニュースを読み上げる…。それはそれでどうなんだか。

2017/06/20

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