フェミニズム殺人事件
フェミニズム殺人事件 / 感想・レビュー
takaC
前回読んだ時(それは21歳の時)は素直に読んだ記憶があるが、今読むとだいぶハチャメチャだな。筒井氏にしては随分控えめな気もするけど。
2016/06/28
オーウェン
作家である石坂がやってきた高級ホテルリゾート。 執筆のためだが、そこに集まった宿泊客が殺される事態が発生。 警察の捜査と共に、石坂は自身でも推理をしていく。 筒井さんなのでオーソドックスのように見えるが、そこは捻った中身。 密室に連続殺人を重ねていき、ホテル内の人間が犯人と特定されていく過程。 解決は意外な犯人なのだが、確かに犯人候補の1人ではある。 豪華絢爛な食事シーンや、フェミニズムに対する議論を交わすなど時代を感じる描写もあるのが特徴。
2021/02/08
キク
30年ぶりの再読。多分初めて読んだ筒井康隆で内容は殆ど忘れてたけど、後半のバタバタ感とラスト2行で衝撃を受けた事だけは覚えていた。再読してみると当時ビックリしたバタバタ感は、筒井康隆としては大人しいぐらいの通常営業だった。タイトルで殺人事件と名乗っているけど推理物を書く気はなくて、フェミニズムと名乗っているけどジェンダー問題を扱う気もない。15歳で初めて筒井作品を読んで「これは一体なんなんだ?」と困惑してた僕に「日本が誇るブットンだおじさんだから、面白がればいいんだよ」と教えてやりたい。ウブだったんだな。
2021/03/19
ながのゆうこ
犯人捜しのハラハラ感はないのだけど、読んでよかったと思えるのは読みやすい文章でまとまってるからなのかな、上流階級の集まるホテル、南紀州の料理、別荘への道筋などどの描写もていねいで、自分もそこにいるような気持ちで楽しめた。
2016/05/30
遠藤三春
最後の二行いいね。タイトルから内容を考えていたけど、筒井さんらしいというか。しかし構成や主題から物語をつくっているから、登場人物にあまり人間らしさがないんだよね。まあ、それが逆に読みやすくなってるから良いんだけども。伊勢海老いいなあ。料理おいしそう。
2012/03/17
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