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ユリシーズ 1 第一挿話から第十挿話まで

ユリシーズ 1 第一挿話から第十挿話まで

ユリシーズ 1 第一挿話から第十挿話まで

作家
ジェイムズ・ジョイス
丸谷才一
永川 玲二
高松雄一
出版社
集英社
発売日
1996-06-16
ISBN
9784087732245
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ユリシーズ 1 第一挿話から第十挿話まで / 感想・レビュー

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NAO

ホメロスの『オデュッセイア』になぞらえて、1904年6月16日の、ユダヤ人ブルームと夢多き青年スティーヴンの動きを描いている。『オデュッセイア』になぞらえているとはいえ、解説を読んでも、ブルームとスティーヴンというダブリンでは少し浮いていて心の中にさまざまな鬱屈した思いを抱えている二人が町をさまよっていることぐらいしか類似点はないように思える。自分を認めてもらえないことに焦りといら立ちを感じているスティーヴンの意識の流れや文学論はかなり読み取りにくく、まだブルームが主人公となっている章の方が分かりやすい。

2017/03/09

syaori

20世紀初頭、ダブリンの一日。中心となるのは二人の喪服の男。詩人の卵スティーヴンと広告取りのブルームで、前者はカトリックの信仰を捨てたこと、後者はユダヤ人であることで世間との距離を感じていて、そういう意味で二人とも異邦人。放浪のユリシーズなのかもしれません。それにしても彼らの意識を追いながらその一日に寄り添うことの何とスリリングなこと。何事もない日常。しかしスティーヴンの鬱屈やブルームの妻を訪れる予定の男の存在が平穏さに影を落すよう。彼らや人々は知人と出会い、別れ、また出会う。その先に何があるのでしょう?

2020/02/13

燃えつきた棒

「22 Ulyssesージェイムズ・ジョイス『ユリシーズ』への招待」のイベントに参加してみて、自分の読みがいかに薄っぺらなものであったかを嫌というほど思い知らされた。 少しでも読みの深度を深めるため、ホメロス『オデュッセイア』やギリシャ神話などを並行して読んで行くことも考えたが、諸般の事情により断念せざるを得なかった。 という訳で、第一巻は、聖書も、ギリシャ神話も、『オデュッセイア』も、アイルランド史もなしで、徒手空拳で読んでみた。/

2022/03/14

燃えつきた棒

先日、『ユリシーズ』の読書イベント、「22Ulyssesージェイムズ・ジョイス『ユリシーズ』への招待」の第10回で金井嘉彦先生が、第9挿話「スキュレとカリュブディス」の謎解きをされていたが、見事なものだ。 まるで、ドラマ『刑事モース〜オックスフォード事件簿』の終盤で開陳されるモースの謎解きを観ているようだ。 今回は、イベントに合わせての再読だが、まだまだ浅い、浅すぎる。

2022/06/22

春ドーナツ

うろ覚えで恐縮ですが。20世紀初頭に生まれた「モダニズム」を冠につけた芸術全般を感受する能力が私には欠けていると思う。それらの芸術の「意義」には心から敬意を表しているけれど。そこでダメ元でアタックしてみたけれど、杞憂に終わらず、完膚なきまでに拒絶されてしまった。まあ、経験したことに意義を見出せればよいかなと思って、明日からまた本を読む日々を続けて行こう。

2017/03/21

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