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おやすみの歌が消えて

おやすみの歌が消えて

おやすみの歌が消えて

作家
リアノン・ネイヴィン
越前敏弥
出版社
集英社
発売日
2019-01-04
ISBN
9784087734959
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おやすみの歌が消えて / 感想・レビュー

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あじ

銃乱射事件で命を奪われたアンディ。弟のザックは現場となった校舎に居合わせ、鳴り止まぬ銃声を聞き飛び散った赤い飛沫を目撃する。悲しみに暮れる両親の傍らで、ザックは悪夢にうなされ夜尿を繰り返し人形の耳を齧り出す。母は彼の異常を察知しつつも、犯人とその両親に憎悪のエネルギーを浴びせることに懸命で、彼を慮る余裕を失ってしまった。兄への罪悪感と後悔の念に押し潰されそうになりながらも、家族の崩壊を食い止めようとするザック。その純粋で真っ直ぐな六才の行動に、邪念を抜かれていく大人たち。新人作家の会心はK点を越えてきた。

2019/04/02

しゃお

【再読】二度目だから大丈夫と思ってたけど、やっぱり号泣。誰もいないところで読んで良かった(笑)。そして再読でもやはりザックの気持ちや想いがストレートにダイレクトに伝わってきますね。そんなザックのような子供たちに恥ずかしい姿を見せることのない大人でありたいし、ザックのような、そしてザックの家族や加害者の両親たちにこのような悲しい想いをさせない世界を作っていけるようになって欲しいものです。

2019/07/27

信兵衛

米国で度々起きている銃乱射事件に対し、ある人物は銃を持った警備員を学校に配置すればよい、と言ったそうですが、そういうことじゃないのです。銃で殺し合うというような悲しみを、そもそも引き起こしてはいけないのだということを、本ストーリィは強く訴えています。

2019/02/08

しゃお

銃乱射事件によって兄アンディを失ったザック。息子を失った悲しみに暮れる両親。なかでも銃撃犯とその親への怒りに満ちた母親の言動は家族をバラバラにし、ザック自身も怒りや哀しみなど様々な感情に揺り動かされます。それでも大好きな両親と一緒に暮らすために〈幸せのひけつ〉を求め、決して大好きだとは思っていなかった兄かも知れないけど、その兄の死によって誰かを愛したり誰かの為になりたいと純粋に願い行動するザックの姿に応援しつつも何度も胸を打たれます。そして最後の家族の言葉に思わず号泣も、優しい気持ちに包まれる物語でした。

2019/03/06

タカラ~ム

ある日突然小学校を襲った銃撃犯。6歳の少年ザックの兄アンディが犠牲となる。アンディの死、銃撃犯の正体、すべてがザックの家庭を壊していく。悲しみにくれ、やがて復習に凝り固まり、狂気を帯びてくる母の姿。彼らに同情するようで、実際には野次馬でしかない世間。被害者家族の悲劇と崩壊が、6歳の子ども目線と言葉で描かれていて、その純粋なストレートさが読んでいて胸に刺さってくるように感じる。

2019/05/28

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