ゆめこ縮緬
ゆめこ縮緬 / 感想・レビュー
YM
「指は、あげましたよ」背後に声がたゆたった… もうこの書き出しで十分です。読友さんたちの評判通り、僕の大好きな皆川先生の妖艶な世界がとめどなく続いちゃって、現実に戻ってこれなくなりそうです。日本語ってこんなに美しく、エロティックなんだなあ。うっとり。。
2015/02/15
mii22.
「文月の使者」を再読。七月になると必ず読む一篇。何度読んでも冒頭の「指はあげましたよ。」からの数行は艶かしい女の姿が浮かんで背筋をぞくぞくとさせられる。妖しい物語のはじまりから、まさかこうなるのかと思いもよらない展開が愉快で、もう好き過ぎて繰り返し読んでしまう。今年は三冊持っているうち表紙のお人形が艶かしい単行本を手に取った。
2022/07/08
mii22.
再読。日本語の奥深さと美と官能を感じさせる短編集で本当に素晴らしい。大川にただよう浮巣のような中洲には生者も死者も化け物も混在しゆらゆらとたゆたう。「指は、あげましたよ」からはじまる『文月の使者』は何度読んでも怪しくそして愉しい。『影つづれ』玉藻の前の物語に虜にされる。読み進めるうちに、また別の世界へ連れていかれそうになりドキリとする。今回もあぶなかった。
2016/09/22
mii22.
偏愛本。7月の読書は「文月の使者」から。ここ数年のお決まりだが今年は「玉虫抄」表題作の「ゆめこ縮緬」も合わせて読んだ。今回は物語のなかを流れる時間を楽しんだ。ゆっくりたゆたうように、時には先を急ぐように速く、また立ち止まり自分のいる場所を確かめるように。毎回新しい発見があり読書の楽しさを味わえる。
2023/07/08
雪紫
幻想的でいながら驚きも感じる話。でもどこか死の匂いを感じる。表題作以外だと「桔梗闇」「玉虫妙」「胡蝶塚」が良かった。
2020/05/12
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