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蘆屋家の崩壊

蘆屋家の崩壊

蘆屋家の崩壊

作家
津原泰水
出版社
集英社
発売日
1999-06-25
ISBN
9784087744125
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蘆屋家の崩壊 / 感想・レビュー

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nobby

著者初読みにして、何とも表現し難い不思議な味わい。30過ぎて職に就かずも憎めぬ男“猿渡”と、その筋では有名らしいという怪奇小説家“伯爵”。揃って豆腐好きな2人が織り成す連作短編7つ。いずれも50頁に満たぬ中、古事記・ギリシア神話からストーカー(笑)と、ミステリーやホラー様々な恐怖が描かれる。何より各編とも冒頭では何気ない事柄が語られながら、いつのまにか独特な世界に引き込まれる。個人的な好みは、ラスト虚像と分かりながらゾッとする「カルキノス」と、ゾワゾワ想像してしまう「埋葬虫」。

2017/07/05

財布にジャック

津原さん初読みです。前知識0で読み始めましたが、ホラーだったんですね?キャーっと叫びたい怖さではではないんですが、ぞくっとくる短編集でした。車、狐、女、蟹、犬、虫、牛が題材になっていて、それぞれにヒンヤリとした読後感が味わえて、更に主人公達の豆腐に対する思い入れがプラスされて、ちょっと変わった読み心地でもありました。読み終わった後、豆腐が食べたくなるので用意してから読むと尚グッドです。余談ですが、埋葬虫の冒頭に取り上げられてた蜂の子は、山ほど食べたことがあります。

2011/06/06

kowalski

世にも奇妙な物語を楽しく読ませてもらいました。面白かったです!(^^)!。中でも埋葬虫は奇妙を通り越して可笑しくて可笑しくて たまりませんでした。よくもまぁ、これだけの作品に仕上がっているのは 素晴らしいと思いました。ホラー系が苦手な方は 止めといた方が良いでしょうね。続きあれば良いのなになぁ(笑)

2012/08/28

れみ

三十歳過ぎて定職のない猿渡と怪奇小説家の伯爵、食い道楽なふたりが遭遇する事件が描かれる不思議なお話の連作短編。表題作を読んでると自分も豆腐一丁くらい軽く平らげられそうな気がしてくる。個人的には「ケルベロス」が好き。あとは「埋葬虫」も結構好きかな。虫は嫌いだけど(>_<)信州人がみんなイナゴやザザムシや蜂の子を食べてるわけじゃないんだよ~とすごく言いたい信州人の私(^_^;)まぁ子どもの頃はイナゴの佃煮は平気だったけど…。

2014/01/15

瑞佳

ああ、おもしろかった!『夢幻紳士』好きにはこりゃタマラン。あたしなんだかんだ云っても民俗学にミステリが絡む不穏で湿っていて不条理で滑稽で土着感満載のぞわぞわと気色悪い怪奇譚がやっぱりスキだわ。そーゆー意味ではまさにご馳走本。呑み助でプー太郎な「おれ」と博識で天然な「伯爵」このゆるゆるコンビがなんとも愛嬌があって良い。共通項が豆腐LOVE(なんだそりゃ)なふたりが遭遇する妖しき奇譚の数々。続刊があるそうなので、これは是非とも追っかけねばならぬ。ちなみに食の嗜好は猿渡くんに共感。

2017/04/20

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