赤毛のアンに隠されたシェイクスピア
赤毛のアンに隠されたシェイクスピア / 感想・レビュー
小瑠璃
もっと早くに読めばよかった!惜しいことをしました。隠された引用から、さり気なくタイトルが出ている詩の内容まで解説されていて、アンの物語が一層深みを増して、楽しくなること間違いなし。例えば、ギルバートが演芸会で詩の暗唱をし、ある一節のときに、まっすぐにアンを見るという場面。ちなみに、ダイアナがそのことをアンに後から教えます。ギルバートが暗唱していた詩と、一節の意味を知って、ギルバートの健気さに心躍り、ダイアナと同じセリフをアンに言いたくなりました。「アン、どうして彼の詩を聞かないなんて芸当ができるの?」
2016/08/23
viola
『赤毛のアン』の翻訳者が作品内の引用部に興味を持ち、それを探し出したもの。未だと簡単に検索できるけれど、昔は大変だったんだなぁ・・・・・としみじみ。引用がもっとも多いのはシェイクスピアらしいですが、その他にもアーサー王や英米の女性詩人、イギリス文学、スコットランド文学、アメリカ文学・・・・とそれぞれ章になっています。私は『アン』にはまったく興味がないのですが、それでも楽しめる内容でした。アン好き+英米文学好きだとたまらないだろうなぁ。 引用を見つけ出す過程がしっかり書かれているのは好感度大。
2010/11/27
Tomoko 英会話講師&翻訳者
「赤毛のアン」に出てくる地名や名前の解説をパラパラと。コーデリア=リア王の3番目のお姫様、無口で控えめだった。ジェラルディン=サリー伯の恋愛詩からではないか。(2章より)アンをより深く理解するための辞典として。
2020/03/01
shion_紫苑
英米詩というものを今まで読んだことがなかったけれど、面白かったです。ちょうど現代文でオノマトペを使った叙情詩を勉強したところで、もっと詩を読んでみたいなと思いました。キーツとか。
2022/02/11
ihatov1001
赤毛のアンに登場する小説や詩からの難解な引用を紐解いてくれる一冊です。タイトルにはシェイクスピアとありますが、他にもイギリスやアメリカの作品からの引用も多々登場します。赤毛のアンは前提となる知識無くても十分楽しい作品ですが、引用を通して作品のバックグラウンドとなる当時の文化や風習などを知り、より深く作品を理解できるようになると思います。
2021/12/28
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