虚竹の笛 尺八私考
虚竹の笛 尺八私考 / 感想・レビュー
れみ
中国と日本それぞれを繋ぐ尺八を巡る様々な人々が登場する物語。冒頭100ページほどは著者の方が日本へ尺八をもたらした人物のことを各地訪れて調べたりしたルポが主なので難しい部分が多くて読むのがちょっと大変だったけど、その後の四郎太(竹細工の職人で尺八も造る)が主人公の物語部分は虚竹(絶崖禅師)や一休、その周りの人物が生き生きと描かれて面白かった。虚竹という人の正体にはあまりはっきりしないところもあるみたいだけどそういうところも含めて歴史小説は色々な想像を掻き立てられて面白いのかも。
2016/11/06
algon
最近の直木賞数作に失望していたので「半島へ」「櫛引道守」などの力作を選んだ親鸞賞にターゲットを移しました。・・でこの作品ですがめっぽう読みづらく閉口しました。難解で回りくどく最晩年作だからなーヤレヤレという感じでやっと読了。気が付いたらここに誰もいない(泣)。 四郎太登場から幾分面白く読めましたが綿密な実証作業から歴史だと思っていたら完全創作だと。その意味でも老獪な作でしたわ。
2015/11/16
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