KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

エミリー

エミリー

エミリー

作家
嶽本野ばら
出版社
集英社
発売日
2002-04-26
ISBN
9784087745740
amazonで購入する

エミリー / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

青蓮

「レディメイド」「コルセット」「エミリー」収録。前回読んだ「ミシン2カサコ」は楽しめなかったけれど本作は楽しく読みました。こう言う雰囲気の作品はとても好みです。特に「エミリー」がお気に入り。読んでると野ばらさんの洋服やファッションに対する熱意や愛情をひしひしと感じます。ファッションとは自己表現のアートであるのと同時に自分を守る為の「鎧」でもあるのかなと。他の作品でも感じたことだけれど、野ばらさんの文学の根底にあるのは「異端ゆえの迫害」であり、彼自身もきっと「迫害」されてきた者の一人なんだろうなと思います。

2016/06/05

あつひめ

本当の自分、誰も本当の自分を見つけてくれないし自分自身も見つけることができないでいる。そんな雰囲気を作品から受けた。いったい自分の心に正直に人を愛するってどんなこと???みたいな・・・。そんな質問を投げかけられた気がした。心に頑丈なコルセットを纏っている女たち・・・きっとこの世にたくさんいるかもしれない。嶽本さん2冊目、主人公たちの心の裏側を吐露させるような作品を書く人だなぁ。もう少し嶽本作品を追及してみたくなった。

2011/08/16

光芽様

★★★★☆まずは面白い本でした。又、あらすじの流れの変化が私の心を跳躍させ、飽きることもなく一気に読み終えた本でした。しかしながら、作者のナルシストさと拘りの自慢が文面に刹那に写り、それを払い除けながら読んでいる感じでした。番い…素敵な言葉。表現がユニークで好きな本です。何しろ良書は後々に味わい深い陰りを残すものです。私の心の陰りがどの様に変化するのか、自身に興味を持つ今日この頃です。それにしても…作者の顔がちらつく…。インパクト強。

2009/04/25

ウメ

ただの事務用の封筒が、貴方の署名が入っただけで、もう絶対に捨てられない特別な封筒に変わる。こんなのたまらん!胸がきゅんきゅんしてしまうじゃないか。幾度読んでもその度に恋の切なさ甘さ苦さに身をよじる始末。

2014/06/04

商業主義の地獄ゆき

再読。『エミリー』の男女は野ばらんの登場人物にしては珍しく、お互いのことを包み隠さず語りあうので未来が明るいなと思いました。しかし、みんな、強い。とても強いよ。いじめられても果敢に耐えて、耐えぬき、一人で頑張る。本当に強いけど、大人になってから壊れちゃうから無理しないで。って、どこに伝えればいいんだろう……。

2013/04/08

感想・レビューをもっと見る