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山背郷

山背郷

山背郷

作家
熊谷達也
出版社
集英社
発売日
2002-09-26
ISBN
9784087746082
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山背郷 / 感想・レビュー

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ゆみねこ

熊谷さんらしい、戦前戦後の東北の地に生きる漁師やマタギの暮らしを描いた1冊。9つの話、どれも魅力的です。夫婦や親子の思いと厳しい自然相手の暮らし、「潜りさま」「ひらた船」「川崎船」が特に印象的。

2015/11/01

クリママ

9編の短編。山や海での男の仕事。力強く哀しくあたたかな物語。作者の夢を描いたよう作品も。そして、「邂逅の森」があるのも嬉しい。登場する女達もその辺の男よりもずっとたくましい。角田光代、小池真理子等の女性の物語を読んだ後で熊谷達也を読むと、男と女は別の生き物のようにも思ってしまう。だから惹かれあうのか。

2016/09/17

ケイプ

九つの短編集です。どの話も哀しく、でもそれ以上に強く優しくいのちを感じました。厳しい自然を相手に命がけで向き合う男たちの姿と心の中にある誰かへの強い想いに心打たれます。

2017/02/12

藤枝梅安

明治末から大正にかけて生れた人々が第二次大戦を生きのび、終戦後それぞれの仕事が  次第に肉体的にきつくなっきた頃を描いたものが多い。  登場するのは、潜水夫、マタギ、水運業の夫婦、漁師など、「自分の体」で生計をたてている人々である。  戦争後も死と隣り合わせの生活をしていくという共通点がある。  古臭い言い方だが、それぞれの「生き様」を力強い文章で綴っている。

2010/01/04

ヒコーキ雲

2002年9月上梓。短編9話。読友さんの感想から読みたくなった初めての作家さん。戦前、戦後の東北の人たちの生きる日々を素晴らしい筆力で描いています。私はどれも好きな話でしたが、あえて上げるとしたら「潜りさま」、「お犬様」、「川崎船」を推します。それぞれの話は、夫婦愛だったり、師弟愛であったり、マタギの誇りであったりとテーマがありますが、その凛とした作品の佇まいに感じ入りました。おススメします。

2015/04/19

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