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蛇にピアス

蛇にピアス

蛇にピアス

作家
金原ひとみ
出版社
集英社
発売日
2004-01-05
ISBN
9784087746839
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蛇にピアス / 感想・レビュー

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遥かなる想い

第130回(2003年)芥川賞。 当時の若者の風景が 描かれているのだろうか? 衝動的な多くの行動の 訳を 著者は 一切 語らず、物語は疾走する… アマと 私 そして シバの関係は ひどく 刹那的で 共感はできないが、 彼らの底に 潜む 鬱積感のようなものは 感じる。若者の持つ 莫大なエネルギーが 活写されている、そんな印象の作品だった。

2018/03/17

kaizen@名古屋de朝活読書会

芥川賞】映像作品を拝見してから拝読。刺青とピアス。恐い話を淡々と書ける作者も怖い。時代を象徴する作品。方向性は田中康男の「なんとなくクリスタル」、村上龍の「限りなく透明に近いブルー」と真逆のようで、本質的には近いのかも。芥川賞作品は、しばしば時代を勉強するための作品がある気が。恐い話は苦手。映像作品を先に拝見。本を手にとって映像作品の方が苦手だと自覚。現代社会の勉強になりました。

2014/06/06

優希

第130回芥川賞受賞作。史上最年少受賞で注目されたのがまだ記憶に新しい作品。スプリットタンに刺青という行為が痛みとして体に突き刺さりました。同時に超えてはいけない一線を越える堕落を味わうような感覚にも陥ります。突如湧きでた衝動が向かう行動が自己改造なのかもしれません。世間を見つめることができないからこそ、その虚構に走っていく。それは結局傷の舐め合いの中でしか生きていけない哀しみの具象化のように感じます。等身大の欲求と辛さや葛藤、満たされることへの不安が貫かれているようでした。

2017/01/09

takaC

存在を知って以来ずっと「じゃにぴあす」と呼んで/読んでいるけど正しくは「へびにぴあす」なんだよね?とにかく肉体的にも精神的にも痛々しい話だった。この後ルイもシバさんもどうなっていくんでしょうね?

2012/05/21

がたやぴん

再読。当時は、同時受賞作と比較したこともあり、痛い、グロい、共感できない。こんな印象でした。そして12年後。予備知識と覚悟があった為か読了後の印象は異なった。期待より引き込まれる文章で、退廃の美しさと言っていいのか自信はないが、惹きつけられるものがある。堕ちてゆく感覚。その先にあるもの。超えてはいけない一線。著者は当時19歳。同年代の等身大の女性を通して、何かを欲することの辛さや葛藤、満たされたことが無い故に、満たされることへの不安なんかを伝えたかったのかと今は思えた。『私の血肉になれ。』が印象的だ。

2016/04/30

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