令嬢テレジアと華麗なる愛人たち
令嬢テレジアと華麗なる愛人たち / 感想・レビュー
星落秋風五丈原
贅沢三昧に暮らして流行をリードし、あらゆるものを手に入れ、男を酷使して出世した女、マダム・テレジア。第二のマリー・アントワネットとも呼ばれ、大公妃にまで成り上がった女のやり方とは?悲恋に終わった初恋からタリアンとの結婚でテルミドールの聖女と呼ばれるようになるまでを、その華麗な恋愛遍歴をもうすぐ結婚する孫娘に話す形で綴られる。
2004/07/12
可憐
いやいや何歳ですかとツッコミたくなるような名言の数々。経験値があると若くてもこうなるのかしら。やはり容姿がいいだけではただのお人形さんなのですよね。テレジアは出会った男全員を虜にするあり得ないほどの美しさだったようだけれど中身もなければね。この人は賢く運の強い人だったようだけど、それでも同性からの妬み以外誰からも非難された描写がないのは凄い。概ねこの人の意見には賛成だけど、テレジアになりたいとは思わないかな。藤本ひとみさんの本は読みやすくて歴史も学べてよいです。
2014/09/23
つむ丸
フランスの貴族社会の末期の、仇花のような女性。性に対してこれほどこの頃の社会は乱れ切っていたのかと驚いたり感心したり。この本を読み進めると、男がどんなに理想を説いてもなにをしても、女を武器にのし上がる手から逃れられないのかと滑稽ささえ感じてしまう。
2012/04/20
りり
コバルト文庫の可愛らしいイメージの強かった作者。こんなにも官能的な文章だったなんて衝撃的。テレジアは本能的に男を惑わせる人物だったのか、時代がそうなのか、そこは謎なままだと思う。
2014/11/28
柚桜
もともと世界史のお姫様やお嬢様が好きだったのですが、藤本ひとみさんの書く歴史書は読みやすくてすばらしい。なにがなんでも何を武器にしようと自分の生き方をつらぬくというのはまた一つの覚悟。
2007/01/10
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