白の月
白の月 / 感想・レビュー
なっち
結婚・妊娠・出産などをテーマにした短編集。結婚したあとや産後に昔の男と連絡を取る女の気持ちがわからなくもないけど,むしろよくわかる気もするけどちょっと嫌悪感が募る。あと,子供をさらっと預けてでかけられる人が私は羨ましい。苦しくて解放されたくてたまらないのに,誰かに預けることにものすごい罪悪感を感じてどうしてもできなかったから。
2014/09/05
星落秋風五丈原
妊娠8ヶ月、それなのに入籍も同居も決められないままの美咲。ふと手にしたネガのフィルムから、思い出が鮮やかによみがえる。過去の愛、今の幸せ、その間に置き去りにされたのは、こころ―。表題作「白い月」のほか、妊娠、出産という女のドラマを軸にした短篇全8編。からだの変化とともに変容してゆく愛のありようを細やかにつむぐ。
2008/08/23
ちどり
谷村志穂氏の読んだ本の中で いちばん沁みたように思う。 女性と結婚と妊娠と男について。 女の中にあるさまざまな気持ちを 静かにかつ強く描く。 どの女性も好きだったな。 どの女性も嫌味がなくて。
2020/10/20
alias1819
私の大好きな作家の一人である谷村志穂さん。この本は妊娠、結婚をテーマに8篇のストーリーからなるオムニバス形式。谷村氏の持つ神秘的な印象がこの本でも十分に発揮されています。
2009/07/13
ツカモトカネユキ
2004年発行。2001年から2004年にかけて掲載された八編からなる短編集。ミステリータッチなものを含め、それぞれの物語に少しずつ作者の体験であったり、想いであったりがのっかているような感じがします。40歳前後の女性が中心となる物語。二編は、男性が主人公ですが、女性に振り回される様は女性側の引き立て役のようにみえます。男性側の薄い身勝手さを見せつけられ、少し気が重くなります。男性側の読み手としては、これがリアルに近いと思うとやるせなさを感じてしまいました。
2023/06/26
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