ミヤザワケンジ・グレーテストヒッツ
ミヤザワケンジ・グレーテストヒッツ / 感想・レビュー
にいたけ
宮澤賢治好きの作者なら宮澤賢治的なものをみせてくれると期待して読んでしまう。時々光るものはあるけれど「なんだかなー」の内なる声の方が強い。読友さんのレビューに「賢治読むなら賢治です」みたいなのあったけど、まさにそういう感じ。素直に聞いときゃ良かった😆高橋ファンならいいけど賢治ファンにはおすすめできないかな😭痴ほうのアトムや座敷わらしの話のようにスマッシュヒットも含まれている。シングルでヒット曲だけ聴いた方が健康的だと思う。
2021/06/28
ころこ
宮沢賢治の作品と同じタイトルが付してある短編集。装丁を褒めるのは、中身に言及する程のものが無いからだ。実際に同名の作品があるかどうかを確認し、『オッベルと像』と『革トランク』は少し読み返したので、この連作も無駄ではなかったのかも知れない。宮沢賢治あっての本作なので、「何を今さら」という読者には読んでも仕方がない。でもひとはどこかで知らなければ、ずっと知らないままなのだから、これを機会に宮沢賢治を知ったひとがいたと思うことにする。
2023/03/15
踊る猫
再読になる。昔読んだ時は「舞城臭がキツいな……」とかなり辟易したのだけれど、あれから時間を置いて読んだせいかそういう感慨は割りと(あくまで「割りと」)感じなかった。ひと口で言えば、高橋氏は何故いつも「死」について考え抜いて書いてしまうのだろうと思ってしまったのだった。宮澤賢治の作品を殆ど別物のようにリミックスした本書でも、高橋氏がデビュー作から一貫して描いて来た「死」の影、そのある種の崇高さへの興味はあからさまにされている。現代風俗を大胆に取り入れた作品は評価が割れるだろうが、独特の寓話性はやはり瑞々しい
2016/08/12
Ichiro Toda
宮沢賢治作品をタイトルに冠した高橋源一郎の短編集。元の話は数篇を除いて全く知らないけれども、そこはあまり関係ないような気がした。純粋に物語の設定が突飛で、口調は童話調、物語が流れ最後にとんでもない下流に流れ着くといった感じ。全体的に少し暗めでいまの季節にマッチしているようで雰囲気まで楽しめた。自己と他人、過去と未来と現在、肉体と精神、豊かさと物質などをテーマに混合し、ものすごい強度の物語が展開される。最初の数編と最後の水仙月の四日が印象的でした。一篇一篇が短いので空いた時間にのんびりと楽しめました。
2015/11/30
へこきむし
古本屋で見つけて即購入。以前から読みたかったのだが、正価だと2800円もしてしまう。まっ、中身は思った通りの源一郎の世界。装丁のイラストレーター作田さんに、ある仕事でお会いしたことがあるのだが、アッチの世界にいっちゃってる人でした(いい意味でね)。
2014/09/04
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