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ツアー1989

ツアー1989

ツアー1989

作家
中島京子
出版社
集英社
発売日
2006-05-26
ISBN
9784087748123
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ツアー1989 / 感想・レビュー

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aoringo

バブル経済の時代、「迷子つきツアー」という客に奇妙な印象を持たせるパックツアーがあった。渡された不思議な手紙の差出人を探しに香港に旅に出る若者。四章で答えにたどり着くが、読んでいて「迷子」と途中で出てくる「吉田超人」のつながりがよく分からなくなってしまって残念だった。モヤモヤが残るが、アジアのどこかに旅に出たくなる気分にさせてくれた。

2018/02/11

美登利

とても不思議な雰囲気のお話でした。タイトルどおり1989年の香港が舞台になっているのですが、時々過去と現在が入り交じって少し頭が混乱します。だけど何だかその奇妙さに惹かれながら、どうなるのかと気になり一気に読み終えました。バブル時代の生きた人と、その後生まれてあの浮わついた感覚を、全く体験することがない人との溝はまだ広がり続けるのでしょうか。ネットが無かったあの頃と現在との差もハッと気づかされる物語でもありました。他人の出来事を自分が経験した記憶と刷り変わる可能性もある世の中になってきてる気がします。

2015/05/21

Syo

しばらく中島京子フェア。 謎の迷子ツアー。 一話目だけで 放っておかれたら モヤモヤしすぎ。 で、連作短編? っていうか、だんだん 分かったような 分からないような…。 で、なるほどね、 って感じ。

2019/06/02

Takeshi Kambara

1989年の香港で組まれたとあるツアーで参加者の一人がいなくなった?それから15年後に参加者の女性に届いた一通の手紙を巡り数人の登場人物の目線で語られる連作短編。全編にわたり不思議な空気が漂う作品でミステリーなのか恋愛物なのかストーリーを把握しつつ大事なキーワードを見逃さぬように読んでたのだが…あれ?終わっちゃった??というのが正直な感想。私の読解力では何が何だか良くわからなかった。霧の中を散々歩いて歩いてそのまま幕が降りたような(;´Д`)作中登場するタイの死体博物館は実在するらしい。凄く気になる(笑)

2022/07/25

ゆーかり

2006年刊。全く心当たりのない人からの手紙。親しげに自分の名が書かれているが、その呼び方をする知人はいない。内容は正に自分の事だが、全く違う箇所もある。書かれたのは15年前、それも香港。香港を訪れた事はある。でも…。1989年から92年に催行された『迷子つきツアー』帰りに一人いなくなる団体旅行。消えるのは印象の薄い人物。目が覚めるとパスポートを取られツアーに置いて帰られた地味な青年。犯罪なのか、何故自分の事を知っているのか、記憶が違う?記憶を盗まれた?謎めいていてモヤモヤっとする不思議な話。

2020/07/29

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