君はフィクション
君はフィクション / 感想・レビュー
kinkin
10の短編。らも氏の小説では「今夜すべてのバーで」のような長編も面白いがこの本のような短編もなかなか。エッセイを読んでいると気がつくように氏の体験もかなり反映されている内容も多いと思う。タイトルの「君はフィクション」「山紫館の怪」の落ち、B級ホラー風の「コルトナの亡霊」、クスリの影響がおおきいような「DECO-CHIN」そして伝説のロックバンド「村八分」山口冨士夫へ捧げた「ねたのよい」など。はじめて中島らもに足を突っ込んだらなかなか抜けない粘っこくて濃い話ばかりだ。好き嫌いがはっきりする作家だと思う。
2018/04/03
caramel
らもさん2冊目。こちらもどれも個性的なお話ばかりで濃かったです。いまいちハマりきれないものや、かなりぶっ飛んでいるものもあるけどどれも結構面白かったりするので好きです。中島さなえさんのあとがきもさすがの文章力を感じました。
2021/05/31
あつひめ
中島らもさん初読み。独特の語り口というかテンポですね。躁鬱凸凹しているような。表紙もその雰囲気を表現しているのでしょうか。きっとらもさんを崇拝しているファンの方にはもっと強烈なメッセージが届いているのでしょうね。まだまだ中島らも作品に乗り慣れない私には表面的なことしかわからない。ただ、言えるのはいろんなアンテナをボンボン立ててそこに引っかかってきたものを逃さず自分のものにしているような雰囲気かな。もう少し中島らも作品を読んでみたいです。狂言「地籍神」がお気に入り。
2011/08/15
黒猫
中島らもさん没後に出版された短編集。著者の体験がところどころに反映された作品です。「東住吉のぶっこわし屋」がお気に入り。鼻歌まじりに上司のワーゲンをぶっこわしていくおっちゃんは想像するに怖いものがある。「結婚しようよ」はまさに吉田拓郎さんの歌をヒントに作り上げた1970年代の匂いがでています。「バッドチューニング」も初読。完璧さを求める調律師だが、これもらもさんの家族体験が元になっているのかな?サクサク読めます。
2018/04/14
ぜんこう
既読の話も多かったけど、何回読んでも楽しめる。 らもさん最高! でも、この世では新しい話は作ってくれへんから淋しい。
2016/12/05
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