星へ落ちる
星へ落ちる / 感想・レビュー
優希
縛られるような「好き」という想いが体を突き刺すようでした。あの人のいない日常に意味を見い出せないほどの気持ちに悶えつつも世界に浸っていきました。決して綺麗な恋ではないからこそ、「脆さ」「儚さ」「痛み」「汚さ」といった全ての感情が美しく輝いているように思います。色々な色彩が入り混じり、少しずつ狂っていく世界に引き込まれずにはいられません。病んでいる恋だからこその絵が描かれているのだと。
2017/10/06
NADIA
とってもオシャレな東京ステキエリアでの気だるいドロドロの恋愛小説・・・いや、情念小説?? 語り手の気持ちは、とてもよく分かるのだが全然感情移入できない。もともと恋愛小説は好みじゃないし!! 終始めんどくさい語り手たちにうんざりしながらも、そこそこ面白く読むことができた。芥川賞受賞時から気になっていた作者だが(受賞作は速攻挫折(^^;)、今度は恋愛から離れたストーリーを読んでみたい。
2020/07/06
ぶんこ
合わない、共感できる人がいない。そう思いながら最後まで読んでしまいました。疑心暗鬼で、とにかく彼からの連絡を待っているだけの時間が延々と続き、その間何もしない、できない彼女。ここまで人を好きになれたのだから幸せなのか?乱れきった生活って読んでいるだけでも怖い。ヒリヒリヒリヒリ。限界と感じたところで読みきれました。
2019/01/28
あつひめ
恋すればするほどでっかい穴は埋まるどころか深くなるばかり。人を愛するってこんなに大変なこと?と思わずにはいられない・・・いつの間にかドツボにはまってしまった。手を伸ばせば届きそうなところにある星がどんどん遠のいてしまう。それって・・・どうしてなんだろう。愛しているから不安なの?愛しているから疑うの?愛してほしいから愛するの?なんだか・・・恋愛することが怖くなってきた。これが金原さんの思惑なのかしら?もしかして作者の罠にまんまとはまってしまった読者の一人なのかしら・・・私って。
2011/12/04
水色系
連作短編。「星へ落ちる」というタイトルがとてもよくて、恋のどうしようもなくというか、いやでも吸い寄せられていく感じが一言で表されている。なんだろう、恋の自律神経に悪いあの感じが詰まってるな。
2022/12/09
感想・レビューをもっと見る