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ここにいないあなたへ

ここにいないあなたへ

ここにいないあなたへ

作家
辻仁成
安珠
出版社
集英社
発売日
1995-01-26
ISBN
9784087751864
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ここにいないあなたへ / 感想・レビュー

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❁かな❁

お気に入りさんのオススメで読みました*辻仁成さん初めて!元モデルの安珠さんの写真と辻さんの詩のコラボ♪一人旅をしながら「ここにいないあなたへ」語りかける。全て「ここにいないあなたへ」から始まるお手紙。旅先で大切な人のことを想いながら語られていて詩と写真を見て切なくなる*特に心に残ったのは「青空」「ツリガネソウ」「また会いたいね」です。「今、ぼくの傍にあなたはいないけれど、強く感じることができる。」「あなたが忘れられない。あなたにここにいてほしい。」「強く生きてみるよ。あなたの分まで。」切なく温かい作品♡

2016/04/04

あつひめ

ここにいないあなたへ…語りかける。旅の間中ずっと。あなたを探す旅のような時間。お金では買えない、または、変えられない景色を見て語りかける。北海道に住んで居てもなかなか見られない景色もある。その景色を見ても、こころがフルフルするかどうか…。ここにいないあなたを…忘れたくないという思いと同じ景色に溶け込めなかった過去を引きずってもいるのかな。写真と短いストーリーは相性がとてもよい。本も心の薬になるのかもしれない。

2013/08/02

かりさ

ここにいないあなたへ。優しく語りかける言葉たちと美しい写真に導かれて私たちも約束の地を旅する。あなたと見る風景と風を感じ、空を見上げる。そばにあなたがいれば。ファインダーから覗くそこにあなたはいない。でもいつでも近くに感じている。「あなたが忘れられない。あなたにここにいてほしい。」刹那の言葉のその意味をだんだんと知り、「ぼくはもう少し先へ行くよ。世界が色を失って、冷たく閉ざされてしまう前に。」そして「また会いたいね」と思いは巡る。自分が生きている限り輝く魂。優しい語りにじんわりします。

2016/04/09

masa@レビューお休み中

詩、手紙、物語…どれともとれる言葉が書き綴られている。ここにいないあなたへ宛てて、何度も何度も言葉と写真送り続けているようにすら見えてしまう。はじめ、哀しい予感満ち満ちていた言葉も、時間を空けて再読すると、悲哀さなどまったく感じなかった。あぁ、これは時間とともに自分が変わったんだな。残留する想いは思念のようにそこに残り、浮かばれない霊のように漂い続けるものだと思っていたが、実はそうではなかったのかもしれない。一人で旅を続け、愛しい人への想いは形を変えてゆく。その変遷が見ていて美しいなと思えてしまうのです。

2012/03/24

とも

★★★★【ネタバレ】 1ページごとに、「ここにいないあなたへ」ではじまる詩と北海道のなんでもない日常の風景写真繰り返される。実際最後のページまでは淡々とした抑揚のない詩となんでもない写真に正直読み流していたが、いないあなたと別れが死によってであることをわかっり この淡々の意味が色をなくした心の表現であることが理解できた。なんとも深い作品であったが、間違いなく心が弱っていなければ感じることのはできなかっただろう。

2013/06/16

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