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オートフィクション

オートフィクション

オートフィクション

作家
金原ひとみ
出版社
集英社
発売日
2006-07-05
ISBN
9784087753646
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オートフィクション / 感想・レビュー

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イノ

書き出しの22歳冬の新婚旅行からの描写があんまり下らないから、途中で止めようと思っていたが、18歳夏、16歳夏、15歳冬の内容が痛すぎて言葉も無い。オートフィクションとはいえ、創作と言うより切羽詰まった感じが、自伝と感じてしまうような迫真な描写で、グサッと傷ついたよう。金原さんのその自虐性が魅力なんだが。

2017/10/29

水色系

オートフィクション=自伝的小説であって、リンの自伝そのものではない。この本からわかることは、リンの頭のなかが誰にもどうにもできないくらいぐっちゃぐちゃで退廃的であること。読者の私も引っ張られるくらい。被害妄想強いところは私もそう、でも共感は彼女を救わない。救われたいかもあやしい。

2023/01/23

青蓮

金原作品は読むと憂鬱な気分になるけれど、そこが醍醐味。相変わらず、錯乱した文章を読ませる力は凄い。病的な焦燥感と狂った感じが心地よく、作品が持つ毒気にやられているのかも。リンの心境には共感は出来ないものの、何故か解ってしまう。それは主人公と同じ女であるからなのかも知れない。あり得ないとは思いつつ、「オートフィクション」に金原ひとみの自伝的要素が含まれているのかも、と邪推してしまう程、巧みな描写に感嘆してしまう。

2013/08/03

感想長いよ

久しぶりの金原作品。谷間を強調する、が妙に印象深い。相変わらず下品な言葉の連続、渦巻く破壊的狂気には圧倒され疲れ、理解に苦しむ。それでもまだ共感してしまう節があるのが不思議だ。(恋愛観は別)リンの心理描写に頷いたりゾッとしたり笑ったりとクルクル踊らされた。こんな作家だっけ?金原さんは生=性という切っても切れない無常を描いたらピカイチだ。堂々巡りというか、またしてもプラマイゼロというか…。とりあえずガトウは最悪。

2012/02/05

みつ@---暗転。

** 金原女史で合わなかったのは、amebicに続いて二作目か。どの章も印象がバラバラで、どこまでがリンの書いたオートフィクションで、どこまでが小説内の事実なのか混乱。まるで別々の女たちが、同じ名前を共有しているような。セックスをツールとして利用する反面、愛情確認作業ともしている。同一性はなく、支離滅裂で典型的なダメ女。ころころと変わる感情起伏で周りを、なにより自分を振り回し、何が残ったのか。自己破壊願望や自傷行為、男にセックスに酒に煙草。僕には強い自己愛の塊にしか思えずに、寒々しく惨めに感じられた。

2013/10/13

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