警察回りの夏
警察回りの夏 / 感想・レビュー
ミカママ
【堂場さん祭り参加中】いやコレ、堂場さんの社会派小説(と勝手に名付けてますが)の中でもピカイチなんでは?!なんせ主人公がいろんな意味でオトコマエ、新聞記者の中の新聞記者。二転三転する事件の解明に、ドキドキが止まらない。落とし所もちゃんと読ませていただき、満足です。ただし、真相はかなり読後感悪いですけどね。シリーズ(なのかな)楽しみ♫
2016/05/10
じいじ
舞台は大新聞社の地方支局。主人公は意欲に燃える若手記者の南。新聞社と警察との対峙に加えて、地元代議士も絡んでの社会派小説だがスリリングに富んでて面白かった。池井戸潤の銀行小説の面白さに通じる、堂場氏の新聞記者の経験が随処に生きているのだろう、と思う。大新聞社の本音と建前が垣間見えた。功を急ぐあまりの誤報を犯した記者の心痛がわかる。そのネタ元を最後まで明かさない信念の強さには感服した。それにしてもタバコを喫う場面の多さが気になる。ニコチン中毒で肺を壊した小生は痛く気に病んだ。続編の「蛮政の秋」が愉しみだ。
2016/05/19
ゆみねこ
犯人探しと言うよりも、警察や政治家と新聞社との情報戦のようなストーリー。本筋の事件の結末はあまりにも残念…。でも一気に読ませる筆力はさすが堂場さんですね。
2015/08/11
びす男
図書館で手に取り、そのまま止まらなくなったので借りた。堂場瞬一さんは新聞記者出身で、地方支局の描き方などもかなりリアルだ ■物語は、殺人事件をめぐる若手記者の誤報に始まる。背後には、警察官僚出身の代議士による陰謀。新聞やメディアをめぐる現状を的確に捉えた、大掛かりな仕掛けのミステリーだった ■何万文字という小説を通読した最後を、1000文字程度の記事が締めくくる。読者の知りたい情報はすべて満たし、そして書きすぎもせず。新聞記事は「死んだ魚の目のような文体」と揶揄されるが、記者たちはこの文章を愛している。
2019/05/16
aqua_33
幼い姉妹が殺害されるという事件が発生。消息不明の母親が犯人なのでは?多くのマスコミが真実を報道すべく情報収集を行う中、新報サツ回り担当の南が特ダネとして挙げた記事が誤報ということが発覚。なぜ誤報が発生したのか原因究明のため外部調査委員会が設置される。調査していくうちにこの誤報は「仕組まれたもの」ではないのかという疑惑が生まれ…。誤報と二児殺害事件の真相の二本立てでドキドキ感2倍。外部調査委員会の人たちが正義過ぎてそれ以外の人が情けなく見えた。《2017年89冊目》
2017/04/27
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