バカになったか、日本人
バカになったか、日本人 / 感想・レビュー
壱萬参仟縁
病気と闘うのは医者の仕事で、患者のするべきことは、医者の言うことを聞いているだけ(18頁)。患者本位でお願いしたい。当事者主権(上野千鶴子)だから。最早、日本の文化に中心はない。どこへ行っても似たりよったり。ローカリティなし(30頁)。地方再生などは戦後日本社会のあり方を引っ繰り返すことをしなければ出来ない(37頁)。上の連中ときたら、慎重曖昧でよく分からない言い方ばかり(78頁)。東大法学部卒は、自分の意見を絶対に変えない(86頁)。
2016/03/14
金平糖
バカになったんだろう。最早経済成長なんてありえないのに恥ずい名のアベノミクスに一票を投じ原発問題も特定秘密保護法も集団的自衛権も自分には関係ないと思っている。【日本は「初めに結論ありき」の国だから、東大出のゆるがない官僚が「こうだ」と決めてしまった以上、いずれ「再稼働」ということを明白に言ってくる】結論に到達する為に【やたらの議論を出させて問題を拡散させ、賛成か反対の二択に絞る。やたらの議論を続出させ、問題の焦点をぼかし、その結果、二者択一に持ち込むーそして"ああ、ひと段落ついた"と思って忘れてしまう】
2015/01/22
さぜん
闘病中でありながらも頭はクリアなんだなあ。震災後の日本を橋本さんらしく語る。「日本人はどうにもならないことを「無常」という言葉で処理してきた。何も救わないが「悲しみ」を外に出してくれる」にはいたく共感。原発についても「初めに結論ありき」で進んでいる現状に不安を感じる。日本の政治、経済がもはや末期であることは「資本主義の終焉と歴史の危機」でも論じられている。地方再生がないゆえ震災復興も難しい。ではどうするのか?どこに向かうのか?ラストの一文「次の世代に伝えることを放棄してはいけないのだ」が心に残る。
2015/05/29
ヨーイチ
所用で久しぶりの東京。住所を秋田に移して二年近い。いよいよ離京となり、車中読書本を購うため浜松町の本屋さんへ。平積みで目立ったので即購入。理由は作者と題名。新刊を買うのは本当に久しぶり。題名通り「ばかにはなったなぁ」と思っていたので少し溜飲が下がる。橋本治は信頼している書き手なので、「さて、どんなことを教えて呉れるのかなあ」という感じ。中身は大震災以降の雑文をテーマに沿って並べ解説を加えて再構成したものでした。続く
2015/01/30
AICHAN
図書館本。東日本大震災「無用な不安はおやめなさい」。「なんじゃこれ?」と思う。でも、読んでいくと結構まともなことを言っていると気付く。集団的自衛権「日本はいったいどこへ行って戦争したいのだろう」。原発問題「ただ湯を沸かすのにこんな危険な原子力を使ってたんだ」。憲法改正議論「そんな議論しない方がいい」。自民党の改正憲法案では国民の基本的人権が全文削除されている。政府を縛るべき憲法が国民を縛るものになる。「なんでそんなことをしなきゃいけないのか分からない」という頑固でバカな姿勢を貫け…。ふーむ。
2016/05/17
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