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母 ―オモニ―

母 ―オモニ―

母 ―オモニ―

作家
姜尚中
出版社
集英社
発売日
2010-06-04
ISBN
9784087814446
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母 ―オモニ― / 感想・レビュー

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takaC

最後の、オモニの遺した声の手紙二通がずっしりと染みる。

2012/04/29

TATA

姜尚中さんのご両親の激動の日々。題名から言っても主人公はお母さんなんだろうけど、お父さんも含めて今自分が生かされているっていう感謝を伝えて思いを記録として残したかったということかなと。朝鮮と日本、いろんなことが歴史の中であったわけなんだけど、そう言った歴史の一幕を知るために読むのもいいかなと思ったわけです。

2024/10/11

あっ!chan

少年時代を過ごした広島では、豚小屋があってチョウセン部落があって、大人たちの差別的発言があったことも思い出した。部落問題や被爆者のこととあわせて、学校の道徳の時間で取り上げられていたから、きっと今では信じられないほどのわだかまりや、差別意識があったのだろう。時代の中で翻弄された在日の人たちの苦労や悔しさをを、そして誰もが経験する親子の葛藤を、そして精一杯生きたオムニの生きざまが、母親を心から愛する気持ちが淡々と語る言葉と共に胸を打つ。

2015/05/27

Mark

悲しくて辛いお話でしたけど、それでも前向きになれる、力強さが伝わってくるものがありました。朝鮮と日本、歴史を正しく評価しようなんて無理かもしれない、それでも過去を乗り越えて未来を作っていかないといけないんだなと思えます。出自を気にして生きていかなければならなかった苦労、差別、いじめ等様々な困難があったと思います。それでも幸せだったねと言える時が来ればいいのかなと信じています。

2014/01/13

りえぞう

姜尚中さんは、ヒステリックな討論番組の中においても、冷静で客観的で、決して相手を貶めることなく、心に響く話し方をされる方だと思っていました。字を書けなかったお母さんの自伝を代筆したかのようなこの本も、在日の人々の飾らないありのままの姿が、どちらかの国を美化するでも蔑むでもなく、淡々と描かれています。取り巻く人の温かみ、国によって、戦争によって引き裂かれた人たちの数奇な運命。フィクションのようだけれども、現実だというのが衝撃でした。尚中さんのオモニへのあふれる愛情を感じます。

2010/11/13

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