ゴルバチョフに会いに行く
ゴルバチョフに会いに行く / 感想・レビュー
糜竺(びじく)
ソ連、ロシア愛が強い著者が、ゴルバチョフにインタビューするというのがメインですが、インタビュー部分は2割も満たない感じでした。著者自身もインタビューについて、不完全燃焼であったような事を書いています。初めて会った人に、いきなり、本音をさらけ出すというのも、なかなか難しいでしょう。しかし、この本全体を通し、ゴルバチョフがどんな事をしようとし、また、挫折したのか、ソ連はどのように崩壊したのかなど、色々と書いてあり勉強になる部分も多々ありました。ゴルバチョフが歴史上、すごい人物であったのは間違いありません。
2018/11/04
サトシ@朝練ファイト
19世紀からロシアは人口増加が著しかったんだよな(英仏独と比較して)。その辺りの事も踏まえて序盤を展開するともっといいし、作中にも出て来る著者自身の体験談(1984)はとても興味深いです。ゴルビーはまだご健在なんだね。父ロシア人母ウクライナ人、フルシチョフはウクライナ人、ウクライナはロシア帝国の一部、1954年にウクライナにクリミアを移管、行政上の境界線はあっても国境はなかった。うむ。
2016/11/11
Nobuko Hashimoto
亀山先生のゴルビーへの思い入れが溢れ出る。学生時分、亀山先生もゴルビーも憧れの対象だったので懐かしさを覚えながら読んだ。出版社企画による単独インタビューがあまり振るわなかったため、書籍やインターネット上の情報を駆使して、クーデタやソ連解体の実際を追うことになったという。そのせいかインタビュー前の部分の方が勢いがあるように思う。それにしても文学者はこのように、自分と対象との接点や、同化している状態までも作品中にあらわすことが多いのだろうか。熱い告白本であった。
2018/06/26
ころこ
ゴルバチョフという人はどう評価すれば良いのでしょうか。当時や現在のロシアの人びとからは、ソ連を葬った首謀者という否定的評価、人類にとっては米ソ冷戦をソフトランディングさせたノーベル平和賞受賞者という評価があります。著者は本書を通して、そのどちらでもない、『ロシア』にとっての評価を問うている様にみえます。思えば現在の日本政治における『改革』の乱発も、ゴルバチョフが主導した『ペレストロイカ』(改革)のインパクトが来歴だった様に思います。『ロシア』の自意識は、ヨーロッパからみた他者としての自虐的な視点を織り込ん
2018/01/21
mejiro
著者の経歴、ロシアへの熱い想いが興味深かった。著者はインタビューで上手く答えを引き出せなかったことを悔やんでいるが、初対面なうえ、相手がソ連邦最後の最高権力者では ハードルが高すぎたとしか…。後世のためにできるだけ証言を残してほしいけど、政治家は秘密を公にするより墓場に持っていくだろう…。ソ連崩壊についてまとめてあり勉強になった。
2017/07/14
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