遺言未満、
遺言未満、 / 感想・レビュー
starbro
久々の椎名 誠です。死や葬儀に纏わるエッセイ、著者も70代半ばなんですね。私も無宗教・無神論者なので、著者に共感出来る内容が多かったです。世界の地理、宗教、文化で葬儀にこんなに違いがあるのは不思議が感じがします。私が死んだら、ルーツの信濃川もしくは日本海に散骨してもらうのが好いかも知れません。 https://books.shueisha.co.jp/items/contents.html?isbn=978-4-08-781693-8
2021/01/16
サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥
(2024-102)【図書館本】人間の死と葬儀に纏わる話。椎名隊長76歳の時に執筆した本。世界各地を怪しく探検して来た椎名も自分の死と言うものを改めて考える年代になったのだなぁと感慨深い。葬儀に関する考え方はその土地によって変わり、チベットの鳥葬やインドの水葬、タイのようにそもそも墓が無いという国もある。日本でも古来からの「お墓」にこだわるのではなく自然葬を希望する人が増えているという。椎名さんも八丈島の海に散骨してもらいたいそうだ。私もそういうのが良いなぁとも思う。★★★★
2024/07/31
TakaUP48
「人間は自分はいつか死ぬ、ということを知っているが、その他の生物は知らない」。今回も、色々な葬儀の話が書かれている。大阪の一心寺の人骨で作られる仏像の”お骨佛”には驚いた。イタリアの骸骨寺もあるが、こちらの方が手が込んでいる。映画「四万十」から人の生死も自然の消長も一緒を感じる。団塊の世代の死亡適齢期から、2030年問題が…。最近の「喪中につき~」葉書では、故人の年齢がほとんど90代。葬儀の見本市で、仏衣を着たマネキンがズラッと並んで立っているのにはビックリ!やがて、遺影も3D で立体的になるという。
2021/11/10
あつひめ
椎名さん、初読み。とても考えさせられる…というか「死」のあとの選択肢の多いことに驚いた。というより、今まで見ないふりをしてきたのだと思う。「死」は必ずやってくる。日にちや死に方が決まっているわけではい。私は今まで夫に看取ってもらうつもりだった。まさか順番が変わるとは。だから、葬儀にしても夫が望んだとおりできたかどうか定かではない。あの世で会えたら聞くしかない。2030年なんてもうそこだ。世の中の変化についていけるだろうか。家族にきちんと自分の始末や仏壇のことも記録して迷惑を掛けないようにしなくては。
2024/07/01
つちのこ
シーナさんも76才。講演会に何度も足を運ぶくらいのずっと昔からのファンなので、著者が世界各地を駆け回り、エネルギッシュに活動していた頃が懐かしい。いかに頑健な著者にも老いは確実にやってきたようだ。本書に綴られたのは著者の死生観よりもどちらかというと世界各地の葬送の実態に頁数を割き、漠然とした死への思いから海への散骨といった【理想の最期】を語っている。前著『ぼくがいま、死について思うこと』と併読してみて、誰もが経験するであろう死に向き合うことへの覚悟を、ほんの少しだが読み取れた気がした。
2022/05/31
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