変人偏屈列伝 (愛蔵版コミックス)
変人偏屈列伝 (愛蔵版コミックス) / 感想・レビュー
Y2K☮
最初のタイ・カッブから呆然。1イニングに二盗、三盗、本盗まで決めるとかグラウンドに銃を持ち込むとか、フィリップ・ロスのカオス小説「素晴らしいアメリカ野球」にそのまま出られそう。虚業家を名乗る康芳夫は荒木氏の「スティール・ボール・ラン」に登場する興行師スティールのモチーフか。怪しいインチキと夢を売るロマンは紙一重。TBSで放送してた「ギミアぶれいく」の徳川埋蔵金を思い出す。交流電流を発明したニコラ・テスラの話は昔伝記で読んだ某偉人の印象を180度変える。ショッキングな爽快で空へ吠えたくなる実話系ピカレスク。
2016/07/23
はち
「いらないものコーナー」に立派なコミックが3冊あり友達と分けた。ジョジョの人だ!と私はこの本を息子に渡そうと持ち帰った。アルコールで拭いてチラッと開いて、、そこから一気読み!世界の変人6人の実話。凄まじい生涯!こんな世の中だから「腸チフスのメアリー」は何とも嫌な気持ちになった。ニコラ・テスラの才能に嫉妬するエジソンの性格の悪さったら・・・😤
2020/05/16
新天地
再読。以前ジョジョ第7部を読んだ時、この列伝の主人公達の集大成としてスティーブン・スティールがいると思ったが、今回読んでみてこの漫画は第8部で言う「幸せのイメージ」をもって人生を歩んだ人々の物語という風に受け取った。作者の『ジョジョの奇妙な冒険』は「生きること」「人間賛歌」をテーマにしているが、では讃えるべき人間の生き方とは何か?それは「幸せのイメージ」へ向かい前を向いて進むことだとこの愛すべき変人偏屈達が体現していた。世間一般の常識や規範を外れても「幸福の追求」を諦めない姿勢には敬意が自然と湧いてくる。
2022/10/26
白義
人は「一人の人間」が世間や社会の総体としての「世界」に勝てるなどとは思わない。むしろ、いかにそうした世界の前に屈し、折り合いを付け人々と融和するかが成長の指針とされ、そのような価値観に守られこの世界は表上の秩序を保っている。だが、世の中にはそれに断固「NO」を突きつけ、意識的に、また無意識的に世間も倫理も飛び越えた「究極の領域」に足を踏み入れ、しかも、それに勝利する人間が存在する。本書はそうした人々ばかりを集め、我々の甘ったれな世界認識をぶち壊し、この世界を異界にする人間讃歌の書である
2013/06/08
北白川にゃんこ
やめろッこんなものーッ!の元ネタこれかよ!本編も荒木イズム満載の奇妙な物語で面白かった。皆スタンド使いみたいになっているが些細な問題である。
2022/05/05
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