神々の山嶺 2 (愛蔵版コミックス)
神々の山嶺 2 (愛蔵版コミックス) / 感想・レビュー
マリリン
「エヴェレスト神々の山嶺」を読み、映画は観たいと思わなかったが、谷口氏ならどのように描くのか、惹かれるように手にした。 著者と作者の気迫が伝わってきた。羽生が生死の狭間で見た、痛恨の過去からの幻覚・長谷と羽生が山に賭ける狂気のような思い・長谷が雪崩に巻き込まれる様・マロリーと羽生のつながり・深町の葛藤・アン・ツェリンを救する羽生の様...谷口氏が描いた神々の山嶺で繰り広げられる物語に読む側も胸が熱くなる。画が立体的に見え文字が言葉として浮かび上がってくる。よくぞここまで描いてくれた!
2021/02/07
山田太郎
なにがここまで山登りと思わないではないですが、すごい命がけなわりには世間的にはそこまで注目浴びないというか狭い世界のような気がしますが。それにしても深い世界で引き込まれるマンガではあるなと。
2019/09/27
サケ太
『神がとか幸運がとは言わない。このおれがその権利を手に入れたのだ』グランドジョラスへの挑戦。彼の残した書記を持つ岸文太郎の姉、岸涼子。羽生の失敗。死と隣り合わせの2夜。鬼気迫る文章。深町の逃れられない過去。東京山岳協会によるヒマラヤ遠征。羽生と長谷も参戦。羽生のこだわり。想い。柔軟に生きられたら、いやそれでは羽生ではなくなる。不器用でも前へ、登るからこその羽生。長谷のK2への挑戦。そして死。羽生は何故ネパールにいたのか。その目的。マロリーの謎。どこまでもドキドキさせてくれる。
2017/03/02
かっぱ
【再読】羽生と長谷という二人の男の心の中に鬼が棲んでいる。1巻で陰と陽と二人が対照的に扱われていたが、陽であるはずの長谷も一番ということに拘ることにかけては、鬼の一面を持っていたのだ。長谷の言葉、「独りの山は深い」が心に沁みる。生と死が近接する場所に立つことができる人間だけにしか実感できないことがあるのだと思う。そして、「冬期エヴェレスト南西壁無酸素単独登頂」という言葉がこの巻ではじめて登場する。
2013/05/25
turutaka
2巻はグランドジョロスの死闘と羽生が問題を起こしたエベレスト遠征が描かれる。 羽生のライバルとして陽のものと描かれる長谷の根底に流れるドス黒さも、それはそれで説得力のある描写となっている。 そして羽生と長谷のミックスアップにより、長谷はK2へ無酸素登頂を試みて、山に消える。 羽生という一つの重力の磁場は、様々な人を巻き込み巨大な渦となって各々の人生を狂わせていく。
2022/01/01
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