沖縄からはじまる
沖縄からはじまる / 感想・レビュー
入道雲
元沖縄県知事の大田昌秀氏と池澤夏樹氏の対談。太田さんは元々政治家ではなく沖縄史を研究していたが、請われて知事になった経緯があった。それゆえ物事の理解や他者への説明、もちろん本書での語りの内容も凄く分かりやすい。本業政治家たちは学ぶべき点である。 基地問題、辺野古問題、米軍による事件事故、今日の沖縄情勢は太田氏の目指した道の半ばにも達していないように見える。国民レベルで沖縄と本土の温度差が大きい限り、解決までにはまだまだだと感じる。
2018/03/31
Machida Hiroshi
本書は、沖縄県知事当時の大田昌秀さんと池澤夏樹さんの、4回にわたる対談をまとめたものになります。沖縄が好きになって移住した作家の池澤さんと現職沖縄県知事の大田さんの対談ですので、基地問題、経済振興など生々しく詳しく語られます。大きな流れとしては、基地を返還させて有効面積を増やして、観光とITを進めて行くという形を目指していると語っていますが、最大の障壁は日本政府の無理解と、辺野古の新基地問題と、返還される基地の土地汚染問題になるようです。本書は、沖縄県の抱える問題の入門書としても優れていると思います。
2016/08/03
かみーゆ
大田さんこの後の知事選で負けちゃうんだよな。橋本さんの後の小渕さんと野中さんともうまくやれたんじゃないかと思うけど。沖縄サミットは稲嶺さんではなく大田さんに実現して欲しかった気がします。本書で触れられてる課題、25年経った今でも変わらずですね。基地跡地の環境汚染とかホントどうなるのかしらん。経済的にいかに自立するかを考えていくと沖縄独立論にならざるを得ないのかなあ。自由貿易で各国のハブとなってって、琉球王国が雛型な気もするし。しかし沖縄の選挙って不思議な結果になることが多いよね。
2022/03/07
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