りん語録
りん語録 / 感想・レビュー
さつき
りんご好きの著者によるりんごをめぐるエッセイ。島崎藤村や宮沢賢治が描いたりんごはどんな種類だったか?りんごの育種や観光農園の話しも面白かったです。初恋ぐりん、ピンクレディーなど希少種にも興味津々。本格的なりんごシーズンを前に読めて良かったです。
2021/09/06
りんご
1800冊目の本はりんごが大好きな谷村志穂さんの、りんごにまつわるエッセイ。ピンクレディーという品種を食べた時の描写。「〜、硬質で引き締まった実、ナイフを入れるだけでときめく。なんと素晴らしい。そっとかじってみる。まるで一瞬にして袖にされるような強い酸味でパンチを食らうと、その奥からえも言われぬ豊かなな香りが、ピンクの薄衣をまとったように現れてくるこの感じ。」ほおら、食べたくなるでしょ?ちな私はバカ舌なので、横に置いて比べないと味の比較ができましぇーん。
2024/01/16
よこたん
“かじってみたら、恥ずかしいくらいに好きな味わいだった。甘酸適和というりんごの味わいを表す用語があるが、このりんごは、私の中でどんぴしゃな適和をもたらした。” 好みの味と歯ざわりのに出合うと、幸せな気持ちになるよね。はつ恋ぐりん、さくさくで甘酸っぱい青りんごを食べてみたいな。まるまる一冊、りんごへの愛が詰まったエッセイ。次々出てくるりんごを検索しながら読む。りんごは赤いの派だけど、ななみつき、ぐんま名月などの黄色いりんごもいいな。柔らかく煮たりんごに、ほろ苦いチョコのかかった「ポム・ダムール」は大好物!
2023/02/20
tenori
まるごと一冊りんごの本。りんご好きの谷村志穂さんによる、りんご紀行エッセイ。国内外の文学と絡めているあたり、作家さんらしい。私自身、岩手県に住むようになって「こんなにりんごって種類があるの」と驚くことしきり。形も色も食感も違って奥が深い。無袋で育てたふじのことをサンふじって呼ぶのだと知らずにいました。ちなみに私は、この本でも取り上げられている「ぐんま名月」が推しです。りんごの専門書を読んでみようかな。
2021/03/05
nonpono
谷村志穂って恋愛のエッセイや函館を舞台にし、映画化もされた「海猫」のイメージでしたが、北大の農学部出身なんですね。そんな彼女のまるごと一冊、りんごにまつわる本。さまざまな品種を巡るりんごの旅や開発者とのお話、りんごのデザートやりんごのお酒のお話。2017年、青森りんご勲章受賞。半端なくりんごを突き詰めつつも、どこか甘い匂いがして、自分もりんごを知りたくなる、ふんわりとしたエッセイ。何かを突き詰める人は美しい。宮沢賢治や島崎藤村の作品も絡めつつ、楽しかった。わたしも、様々なりんごやシードルを試しくなります。
2024/09/11
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