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介護のうしろから「がん」が来た!

介護のうしろから「がん」が来た!

介護のうしろから「がん」が来た!

作家
篠田節子
出版社
集英社
発売日
2019-10-04
ISBN
9784087880236
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介護のうしろから「がん」が来た! / 感想・レビュー

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夜間飛行

介護施設にいる母の健康を気遣っている間に癌と診断されたそうだ。うかつな私は本書を読むまで、乳癌の手術が女性にとってどれほど深刻なものであるかに気づかなかった。退院後、やっと見つけた新しい施設で母が問題を起こしてしまう。人はいつ想定外の出来事に遭うかわからない。すんなり偶然を受け入れるのは誰にとっても難しいだろう。そんな時でも、著者は「現実への対応で手一杯。最善の選択などあり得ない」といい、癌、介護、仕事、レジャーのどれも疎かにしない。先日読んだ『急に具合が悪くなる』とは状況こそ違え、やはり勇気づけられた。

2020/04/12

修一朗

親の認知症は目下最大の関心事なもんで篠田さんがお書きになっている記事は大変参考にさせてもらっている。異臭を放っている親を着替えさせる方法だとかなにせ実践的なのだ。この本は二本立てエッセイでありながらそのトーンは対照的だ。御自身の乳がん手術は明るく前向き,お母上の介護は思うようにいかずに苦戦の連続。薬でおとなしくなってもらうのは現実問題としてアリだとか現実的で切実だ。鏡の背面や肖像彫刻家を書いているときにこんな状態だったなんて,いやぁ驚きました。がんより認知症の方が怖ろしいとおっしゃる篠田さん‥同意です。

2019/12/03

モルク

乳癌を罹患した篠田さんの介護と闘病の日々を語ったエッセイ。まだ幸運だったのは母親が保健施設に入所中に発見、治療できたということ。介護中は自分の体に向き合う余裕がなく異常を感じてもストレスのせいと自分に言い聞かせ、親の通院はできても自分が医者にかかることはなかなか難しい。私も医師からどちらの体が大切か考えてみて、と言われたがやっぱり治療を先延ばしにしたこと、同じようにして命を失った友人のことを思い出す。施設も空きがなく特に娘が介護している場合はさらに難しくなる。身にしみる一冊だった。

2023/05/29

ゆみねこ

篠田さんのエッセーは初めて。認知症のお母様の介護をしながらの執筆活動中に発覚したご自身の乳ガン。全摘手術・再建手術、その後の生活のこと、お母様の入所する施設探し。同年代の私にとって身につまされる気持ちで読了しました。小説は重くてハードな印象の篠田さん、とてもユーモアある文章でイメージ変わりました。

2020/01/28

どんぐり

認知症の母親の介護に乳がんのダブルパンチ。乳がんの手術体験を当事者の作家がどのように書いているのか興味深く読んだ。62歳、女性、閉経後十余年。出産、授乳経験なし。聖路加国際病院ブレストセンターを受診し、乳房切除と同時に水着を着て水泳がしたいと乳房再建を選択。手術後揺れ防止のために術後専用ブラジャーを着用し、再建術を受けるまでの数か月のアレコレ。実際は落ち込んだこともあったに違いないが、明るく、時にはユーモアをもって女性ならではの体験を披露している。老健からグループホームへの母親の施設探しもやって来て、がん

2020/02/22

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