KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

この部屋から東京タワーは永遠に見えない

この部屋から東京タワーは永遠に見えない

この部屋から東京タワーは永遠に見えない

作家
麻布競馬場
出版社
集英社
発売日
2022-09-05
ISBN
9784087880830
amazonで購入する

この部屋から東京タワーは永遠に見えない / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

yasunon

相性:★★★☆☆ 抜粋:P.14 偉そうな人にも必ずその人だけの地獄の苦しみがあります。だからこそ強がっているのです。 所感:140文字毎に区切られている文章が新鮮。30歳になり、ふと自分の人生を振り返って、何者にもなれていない(と思いこんでいる)と嘆く登場人物たち。その暮らしは、誰かが諦めたり、叶わなかったりしたステータスなのに。勝手に誰かと比べて、勝手に傷ついて、勝手に妬んで。他人を見上げて卑屈になっても、見下して優越感に浸っても、その先には幸せはないと気付かせてくれる物語。しらんけど。

2022/09/22

R

嫌な気持ちになる話ばっかりで気が滅入ってしまった。東京に住んでる人は、大なり小なりこんなことに血道をあげて、人生を費やしているのかと思うと、田舎暮らしに憧れるのも解るとか思ってしまった。実際は狭い範囲内なんだろうけども、マウントをとることでしか維持できない世界や生き方があって、そこに囚われた人たちの阿鼻叫喚が読めるようだった。当てつけのように朝井リョウの名前が出てきてて、その差は、まさにこの読み応え、読み味そのものなんだろうなと思うほど、救われないでいる人が見えるようで嫌だった。

2023/04/24

やっさん

★★☆ どの作品も劣等感や手詰まり感がにじみ出てて、読んでるうちにネガティブになる。東京に住むとこんなに人と比べ、こんなに背伸びして生きることになるの?・・・部屋から東京タワーなんて一生見えなくていいや。

2023/05/10

ゼロ

東京で生きる早慶出身の30歳若者のリアルを描く20の短編集。20の短編集は、それほどバラエティ溢れるものにはなっておらず、同じテーマをずっと語っている印象はありました。共通して、学歴コンプレックス(東大ではなく、早慶)であり、人を見下す(地方より東京が優れている)性格であり、無能である登場人物が出てきます。読んでいて気持ち良いものではなく、港区女子のような思考を持っている。なんか勉強はできるけど、人間関係や趣味がなく、虚構に生きている。元々Twitterやnoteに投稿していたらしく、今時のお話でした。

2023/10/30

バネ

東京に憧れ、東京に拒絶され、結果 地方出身の呪縛から逃れられない現実が、淡々と描かれていた。まさに、上京したての頃の私そのものである。用事もなく代官山に通い、南青山で髪を切り、目黒の小洒落たお店で食事し、常にトレンドにアンテナを張り巡らせ、何か知った風に振る舞っていた空虚な日々。。何をするにもお金ばかりが飛んていく、あの虚無感を思い出した。ま、ソレはソレで良い経験だったのかなと。

2024/11/12

感想・レビューをもっと見る