音楽と生命 (新書企画室単行本)
音楽と生命 (新書企画室単行本) / 感想・レビュー
breguet4194q
著名な生物学者福岡伸一と世界的音楽家坂本龍一の対談集です。世界はどこに向かおうとしてるのか、全く違う分野の2人が同じ事を考え、同じ方向に解決策を見いだそうとしてるのが面白いです。自分達の専門分野と言う枠組みを越えて、大局的に見えてくる世界のために切磋琢磨し合えるって、素晴らしい事だと思いました。翻って自分の立ち位置から考える事もできるだろうと、ちょっと反省と言うか勉強になりました。
2024/09/14
kaoru
坂本龍一氏と生物学者福岡伸一氏との対話。坂本氏は「人類はあらゆるものを線形的思考でロゴス化してきた」と語り9.11以降は人類に対する先が見えず、希望の有無も良くわからないなかで線形でない音楽を求めるようになったと言う。人間が恣意的に世界を見ていることに気づくことが大事で「エコな音楽」がもしあるとしたら、それはある種、人間的なものを否定するようなものではないか、と語る。人類がさまざまな形で危機に瀕している今、一神教的な発想からできるだけ遠ざかりたいという坂本氏に福岡氏は「地球に最後にやってきた最凶最悪の→
2023/09/12
けんとまん1007
敬愛するお二人の対談。音楽と生物学というジャンルが異なるようで、実は、根源的なところでは同じというのが伝わってくる。ロゴスとピュシス。生物としての人間の在り方を問う姿がある。それが、お二人の行動に現れている。そして、視座の高さ、視野の広さが共通している。それは、ものごとを考える時間軸の在り方でもある。
2023/11/15
サンダーバード@永遠の若者協会・怪鳥
(2023-66)【図書館本】音楽家坂本龍一さんと生物学者福岡伸一さんの対談集。「教授」と「センセイ」の対談、お二人が二十年以上も前からお知り合いだったとは知りませんでした。ピュシス(自然)とロゴス(言語・論理)の対立。「音楽とは何か」、「生命とは何か」を探求するお二人。分野は違っても目指すゴールは同じ方向を向いているのかもしれない。興味深い内容ではあるが、残念ながら正直私のクロック数の低い脳みそでは理解の追いつかないところも多い。★★★+
2023/07/04
pohcho
教授と福岡先生の対談と往復書簡。何を話されていても最後は「ロゴスとビュシスの対立」に収斂されていく印象だった。ロゴスとは人間の考え方、言葉、論理で、ビュシスとは人間を含めた自然そのもののこと。ちゃんと理解できたかどうかわからないけど、人が世界をすべて解き明かし統制することができるというロゴス的な考えは限界があり危険だということ、もっと世界そのものを見ようということだろうか。世界はどんどんお二人とは逆の方向に向かっている気がする。お二人の対話がもうかなわないのは悲しいけれど、貴重な対話を忘れないようにしたい
2023/06/13
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