サマーゴースト
サマーゴースト / 感想・レビュー
starbro
乙一は、新作中心に読んでいる作家です。loundraw監督の劇場アニメーションを、脚本担当の乙一手ずからノベライズした幻想青春譚の佳作でした。姉妹作のオリジナル小説『一ノ瀬ユウナが浮いている』も読む予定です。 https://books.shueisha.co.jp/items/contents.html?isbn=978-4-08-790061-3
2021/12/18
美紀ちゃん
「死にたい。」それは無気力な若者を生み出す現代社会が悪いと思う。 線香花火の描写が美しい。 3人の不思議な繋がり、信頼しているのがわかる。 お母さんはひどい。 自分のスケッチブックを破った時の気持ちは、サラッと書かれていたが、とても辛かった。 生きていたいという気持ちになって 本当に良かった。 ラストはわかったょ。 涼くん、残念だったけど、 次の場所へ行ってもまた会えるといいなと思う。
2021/11/14
たいぱぱ
アニメ映画のノベライズと聞いていたからか、読みながら脳内でアニメに変換されていた。姉妹編『一ノ瀬ユウナが浮いている 』と同じように軽いけど嫌いじゃない。ただ少し「死」というもの「自死」というものを軽く扱い過ぎてる気はする。自殺願望のある高校生3人がサイトで知り合う。絶望のような願望を持つ3人が、こうも上手く「生」に向かうもんなんだろうか?そんな気持ちはあるものの、これを読んだティーンが「誰かのために生きてみる勇気」「ひとりで抱え込まず誰かと話してみる勇気」を得て欲しい気持ちのが強い。
2022/10/09
☆よいこ
YA。自殺系サイトで知り合った高校生の友也と涼とあおい、3人は「サマーゴースト」に会いに行く。飛行場跡で線香花火をすると、二十歳前後くらいの女性の幽霊が現れた。3人は絢音と名乗るゴーストとお喋りをする。事故にあい、それを隠す為に埋められたという彩音の遺体を、友也は探す。虐められて不登校のあおい、不治の病にかかり動けるうちに死にたい涼、母親から支配され絶望の中にいる友也…。死のうと決めているから生きていける3人は、綾音との交流で何かを見つけることができるのか▽絶望に寄り添うことができるのは死のみか
2022/03/12
眠る山猫屋
風景がいい、とても。ある荒涼とした野原で花火をすると幽霊が現れる・・・そんな噂を知り、やって来た三人の死にたがり。そして花火の終りに姿を現した優しい幽霊。三人には三様の死にたい理由があり、佐藤絢音という幽霊にはその場から離れられない理由がある。物語の行き着く先は、まぁ、想像は出来るのだけれど、判っていてもジワリと沁みてくるものがある。時間が止まったような寂しい丘で、物語は進む。あたしは「歳上が好みだよ?」って言葉がこんなに刺さるとは。
2023/05/13
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