喋り屋いちろう
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古舘伊知郎、一度は諦めた人生を『終わった人』で見直し。「欲張りで脂ぎった脂性じじいになる」【私の愛読書】
さまざまな分野で活躍する著名人にお気に入りの本を紹介してもらうインタビュー連載「私の愛読書」。今回は、初の実況小説となる『喋り屋いちろう』(集英社)を上梓した古舘伊知郎さん。 古舘さんが挙げた愛読書は、『終わった人』『すぐ死ぬんだから』『今度生まれたら』『老害の人』(すべて講談社文庫)という内館牧子さんの小説シリーズ。“高齢者4部作”とも呼ばれる作品である。 ネガティブなタイトルだけを見れば、“自由な喋り手”として常に注目を集め、まさに現役の古舘さんには当てはまらないように思うが…。果たしてどのように心を動かされたのだろうか。 取材・文=吉田あき撮影=金澤正平 内館牧子さんの4部作は超ポジティブ 『終わった人』(内館牧子/講談社) ――4部作の第一弾は『終わった人』。この本をいつ頃読まれたのでしょうか。 古舘伊知郎(以下、古舘):ご縁がありまして。『報道ステーション』(テレビ朝日)のキャスターを2016年3月末日をもってやめて、何週間かしてから、映画を観に行ったんです。それが、内館牧子さん原作の『終わった人』でした。『終わった人』って…。僕は『報道ステーション』を12年…
2023/8/28
全文を読む古舘伊知郎「小さい頃からあがり症で滑らかに喋れない」―初の実況小説で告白する、“喋り屋”人生への嘘と偏愛
「古舘節」と形容されるプロレス実況で人気を博し、46年間、喋ることを生業としてきた古舘伊知郎氏。初の“実況小説”には『喋り屋いちろう』(集英社)というタイトルがつけられている。 あの、古舘節による実況が文字にしたためられ、実況と実況の間には、古舘氏が“喋り屋”になるまでの青春の日々が綴られている。それは人との巡り合いの物語であり、昨年亡くなったアントニオ猪木さんに贈る言葉でもあり、エピローグの最後に書かれた一言は温かくも切ない。 現在も“自由な喋り手”として発信しつづけ、注目される存在だ。本人の言葉によると、人は「道に迷って、どこかにたどり着く」という。ならば、彼はどのようにして今の場所にたどり着いたのだろうか。 取材・文=吉田あき撮影=金澤正平 「ぜんぶ、嘘だし、ぜんぶ、本当」の実況小説 ――本書のプロローグには「ぜんぶ、嘘だし、ぜんぶ、本当だ」と綴られています。アントニオ猪木さんをはじめとするプロレスラーやみのもんたさんなど著名な方々のエピソードが語られていますが、これらのお話は嘘であり本当でもある、ということでしょうか。 古舘伊知郎(以下、古舘):もちろ…
2023/8/27
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喋り屋いちろう / 感想・レビュー
ヨーイチ
コメント前に、「俺はアントニオ猪木信者だぁ!」と宣言しておく。一見タレント本、薄くて行間も広い。読了後もタレント本。当たり前である、しかし読む者の立場で本の価値は変化する、これも自明の理。著者は小生より二つ上の同世代。知る人ぞ知る70から80年代のアントニオ猪木とその弟子達によるムーブメントは従来のローカルで牧歌的で見世物要素もあったプロレスを別な何かに変貌させた。力道山ブームはテレビの普及を促したそうだが、その後は「八百長」の冠を着せられ、小規模な実演興行に落ち着く。続く
2024/10/24
今庄和恵@マチカドホケン室/コネクトロン
著者が局アナをやめて独立するまでを、実況風を交えた自分語りとしたもの。名物の実況は著者が高校時代に産声を上げていたというのが驚き。芸として磨き上げるきっかけになったのは啖呵売のようだけど、豊富な語彙の源となったものが何かは触れられていなかった。何はともあれ猪木の存在が著者を走り続けさせたことは間違いない。プロレス中継屋からの脱却は大変だったよう。
2023/10/06
スプリント
自叙伝かとおもいきやフィクションとノンフィクションを織り交ぜた小説でした。 意図的に少し幼い文体にしているんですかね。
2024/07/15
尿酸値高杉晋作
古舘さんの半生を小説風に描いてるのね。 猪木愛がガンガン伝わってくる。
2023/09/30
Crystal.B
フリーになるところで終わってしまったため、内容はプロレスと猪木愛に終始してました。プロレス実況だけにとどまらないあの喋りは最早、話芸。あれだけで押して十分と思えるのに、正統派路線もできるところも見せたくてニュースステーション継いだのかなと深読み。報道やナレーションには手を出さなくていいからこれからも大いに喋って下さい。作中に登場する南美希子とおぼしき同期の女子アナがそのまんまで笑えました。サラリーマンなのに自分を最大限に売ろうとする局アナって謎に近い存在に思えます。
2024/02/23
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