ドラゴンクエスト ダイの大冒険 新装彩録版 21 (愛蔵版コミックス)
ドラゴンクエスト ダイの大冒険 新装彩録版 21 (愛蔵版コミックス) / 感想・レビュー
トラシショウ。
「・・・もし、本当にお前の言う通りなら・・・地上の人々全てがそれを望むのなら・・・俺はっ・・・俺はっ・・・!・・・お前を倒して・・・!この地上を去る・・・!!」。不測の事態に暴走した大魔宮の生ける心臓部がダイに牙を剥く。拳に宿りし父の力と、蓄積されてきた竜の騎士の闘いの遺伝子を目覚めさせてこれを撃退した彼は、レオナと共に再び大魔王バーンとの決戦に臨む。遂に膝をつかせる程にバーンを追い詰めながら、この拭い切れぬ違和感は、底知れぬ不安はどこから来るのか。悲壮な決意と共に始まる最終章開幕(以下コメ欄に余談)。
2021/06/04
nishiyan
仲間たちの後押しもあり、レオナとともにバーンの待つ天魔の塔を登るダイ。しかし暴走した魔力炉に思わぬ妨害を受ける本巻。魔力炉との死闘はダイに新たな力をもたらす。受け継がれた力はレオナを庇いながらの激闘であっても、バーンを追い詰める。バーンから投げかけられた言葉に毅然と答えるダイの姿はレオナだけでなく、読む者の心を揺さぶる。二人の戦いの裏ではキルバーンとアバンの決闘、ミストバーンと仲間たちの戦いもあり…。次巻が楽しみです。
2021/06/04
のれん
今作の秀逸な所は単なる現代英雄譚としてだけでなく、『ドラクエ』というゲーム要素を少年マンガ視点で取り入れている所だ。 レベルを使った強者をあしらう快感、エンディングに入るからこそ考えるその後の世界のこと。 ドラクエプレイヤーなら誰もが感じる事で共感を呼び、それでもって読者に説く。 優れた勇気は奢らない。勇者とは人の願いを護る心優しき者なのだ。 そんな名台詞に対して大人が思うことを、これまた大魔王がサラリと口にする。この二重三重の読者視点がこの作品を奥深くする。勇者には敬意と寂しさを感じずにはいられない。
2021/07/05
うさみP
『勝って!!誰のためでもない。キミ自身のために・・・』たとえ、世界を滅ぼす魔王を倒し、束の間の平和の先に待っているのが『逃れられない悲劇』だとしても。父が選べなかった未知の選択肢を。人類側についているが、魔界の勇者というとんでもイフ展開もあったのかな?この辺は本編のバランがその役目なのだが。続編が作られるなら、魔界勇者もぜひ。ここにきて正義の枠を超えて、少年誌やドラクエ、RPGというエンタメには収まらない、一つ高い次元での闘い。
2021/06/06
歩月るな
いよいよ最終章に突入。勇者についての話からやっぱり思うのは、選ばれた主人公たちだけじゃなくて一般の市井の民草にもそれぞれ実力者がいて、世界がやばいことになっていても特に腰を上げる事もなく日々を過ごしている――曰くラストダンジョン手前の村の人々だって実はいるんじゃないかなぁ、とどうでもいい事を考えてしまうんだけど、地上での戦闘メンバーたちを考えると、どうしても色々と思いを巡らせてしまう。その後の彼の姿を見たものは誰もいない、ってことになってしまうのがある意味ではそれらしくもあり、そんな予感の最終章一幕目だ。
2021/06/04
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