さよならデイジー 眉月じゅん初期短編集 (ヤングジャンプコミックス)
さよならデイジー 眉月じゅん初期短編集 (ヤングジャンプコミックス) / 感想・レビュー
トラシショウ。
魔法の国から人間界にやって来たデイジーは、ちょっと流されやすいけど明るく元気な魔女の卵。カッコイイケンジ君と付き合って処女を捧げた事がママにバレ、地底の国での三ヶ月間の生活を耐えた彼女が人間界に戻って見たものは・・・(表題作より)。アニメ化、実写化もされた話題作「恋は雨上がりのように」の作者がこの10年間多方面で描いてきた読み切りを収録した初期短編集。なので(特に表題作の)絵が若い。大半が初見だけど、絵柄云々より明確な性行為の描写があるのが意外な、いずれも不揃いな恋愛を主軸とする内容(以下コメ欄に余談)。
2018/05/20
かんけー
成る程、「恋雨」に至る前にこう云う作品を発表していた?と。チョッと意外でした♪印象に残ったのは「レバニラ」と「つなぐ夜」表題作の「さよならデイジー」かな(^.^)勿論、掲載紙のカラーも有るのでそう云う描写も?有って当然で♪女の子、てか女性の情念を女性視点で切り取って視せるんだけど、さらっとしてて、不思議とそれ程の猥雑さは感じない。(アングル的には○○なシーンも在るけどね♪w)「女の子は強く愚かで、美しい」帯より♪読む人によって感想は変わるかもの、微妙さも内包してますね。
2018/06/10
k-oniisan after
眉月じゅんの作家性が濃縮されている短編集。「恋雨」の原点。いや原点じゃないだろ。殆ど絵柄も作風も全く違うじゃん。恋雨は、女子が内に抱える暗がりをこんなに強烈に描いていない。キツい。と言いたい理由は分かって、自分も初読はそうだった。 でもしっかり読めば、その世界観は同様だと気づく。つまり、ふつうの人が哀切を抱えながらも日常を闘い、強く前向きに生きている姿を愛するのが作者の作家性。それが投影されていることに。恋雨にもあるでしょう。恋がひとつも成就しなかったとか。 恋雨を深く理解するためにも、本作は必読です。
2018/05/18
isasaka
恋は雨上がりのようにから入って購入。そして面食らった。恋雨で感じた文学小説テイストを感じる場面もありましたが、全体的にもっと女性の明け透けた所を前面に感じました。というのは表面的なところで、実際は悶々とした葛藤というか、あの若い頃のモヤモヤを題材にしている所は似ているのかな?まぁ短編集なんですがボリュームがあって、好きな話もあるので安心です。でも恋は雨上がりの様にが素敵過ぎてインパクトに劣る。
2018/10/11
さみだれ
恋は雨上がりのように の連載前に描かれた作品は「おやゆびひめ」しか読んだことがなかったので、この短編集はとても嬉しいです。女性ならではの感性で描かれるリアルで汚い部分も曝け出すちょっと大人向けの作品が多いですが、恋雨で飛躍するまでの軌跡として十分楽しめる内容でした。こうしてまとめて読むと、作者の画の変化や実験的に描いたような作品があったりと色々発見が多いので面白いですね。
2018/08/28
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