九龍ジェネリックロマンス 3 (ヤングジャンプコミックス)
九龍ジェネリックロマンス 3 (ヤングジャンプコミックス) / 感想・レビュー
k-oniisan after
■格差と背徳が蔓延する荒廃した未来都市。そんなディストピア像を人々に刷り込んだ容疑者は「ブレードランナー」だろう。ディストピアのイメージには人の内面に食い込む何かがある。「九ジェネ」の舞台もディストピアだが、かつての昏いそれとは雰囲気が異なる。郷愁を誘う明るいディストピアなのだ。そのSF世界でミステリーちっくな日常系ラブストーリーが語られるとなったら、どうやっても設定オチのちぐはくなものなってしまいそう。しかし九ジェネはそうならない。キャラ、物語、謎。全てが上手く噛み合っている。果たして登場人物には全て、
2020/11/21
小鈴
最の高だよ。これは買い続けます。まだ全貌は分からないけれど、香港の九龍を舞台にしたジェネリック?ラブ?。九龍=クーロンはクローンでしょうか?ジェネリックは代替?そう難しいことは抜きにしてもキャラが好きだ。スプリッドタンもたまらないのですが、前作に続き疲れたおじさん好きにはたまらないよ。工藤さん、おじさんと言っても30代のリーマンですが。女性キャラは全部いい。ヤンジャンでなくてもフィーヤンでもいけるんじゃないでしょうか?近未来設定、クローンの彼女の恋は「本物」なのか?
2020/12/20
one_shot
体調不良で倒れた工藤を、鯨井令子は九龍城址内の自宅に休ませる。しかしそれは令子に似た、鯨井令子Bと工藤の過去の物語だった。一方、現在の工藤は金魚を入れる水槽を令子の部屋まで届けてやるが、それは過去に存在した令子Bの部屋とほとんど一緒だ。この二人の令子という女性は、同一時間軸の他人なのか、あるいは並行世界の同一人物か。加えて蛇沼みゆきというクセスゴなキャラ登場で、懐かしのオフィスラブコメは重層的な自分探しへとスライドしていく。うーん、そっち方面はあんまり好みじゃないんだがなぁ。。
2023/11/27
新田新一
色々な漫画を並行して読んでいるので混乱してしまい、プロットがよく分からなくなっている作品が多いです。でもこれはうまい具合に前作のことを思い出し、物語自体を楽しむことができました。近未来的でありながら、どこか懐かしさを感じる九龍城塞で暮らす女性鯨井が主人公の物語。この巻では彼女のアイデンティティが揺らぎ始めます。ここは私の好きなSF作家フィリップ・K・ディックに似ており、興味を惹かれました。自分は偽者かもと思いながら、愛する工藤に自分の胸の内を告げるところが切ないです。
2024/06/30
花乃雪音
新たに小黒も別の存在が示唆される。九龍に住む人々や街そのものの謎が少しずつ剥がれていく展開が遅く感じないのは個々のエピソードも読ませてくれるものだからだろう。
2021/02/08
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