歩くひと 完全版
歩くひと 完全版 / 感想・レビュー
たまきら
ちいさな文庫本で持っている本なんですが、図書館で豪華なこの本を見つけてうっとり。素晴らしい紙質、フランスで出版されたものはフルカラー。巻末には連載当時の作家のことばが掲載されていて、ああ!やっぱりあのおはなしは彼の実体験だったんだ!と気づけたり。素晴らしい一冊です。装丁も素敵で、おさえていないでもずっと開いているデザインです。他にもあるのかな…?
2023/01/26
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
NHKドラマの原作として紹介されているけど、読了して「これ、ドラマになるのか?」と思った。セリフもほとんどなく、まるで谷口氏の代表作『孤独のグルメ』から食事シーンを省略したような、起伏のない静謐な情景が綴られている(時に主人公がエキセントリックな行動に出ることもあるが)。それでもしっかり楽しめるのが、この作品の凄さだと思う。精緻な作画で「取るに足らない風景」が丁寧に描かれ、不思議な安心感が感じられる。歩くことはいい、歩くことは楽しい(本の帯のコピー)。本当にそう思える。
2023/02/05
ぐうぐう
本書に寄せられた是枝裕和の書き下ろし寄稿文に、こんな一文がある。「2004年に『誰も知らない』という映画を撮って海外の映画祭を頻繁に回るようになって以降、特にヨーロッパで、中でもフランスで「タニグチジローを知っているか?」「君はタニグチが好きだろう」「映画化するつもりはないか?」と、期待を込めた熱い眼差しを向けられることがあまりにも多くなったので、そこまで言うなら、と買って読んでみた。読んで、見事にはまってしまった」(つづく)
2020/08/09
Roko
郊外の一戸建てに引越してきたばかりの夫婦、この家の縁の下から出てきた犬を「飼おうか」「そうだね」と飼うことにしたり、仲がよさそうな雰囲気です。旦那さんは歩くのが大好きで、会社帰りに1駅前で降りて歩いてきたり、郵便局へ行ったついでに商店街をぶらぶら歩いたり、いろんな建物や人や植物や動物に出会うのが好きなのです。 野鳥に興味を持って図書館へ調べに行ったり、町にある富士山に登ったり、犬と一緒の散歩も、一人での探検も楽しそうです。何気ない日常を過ごすことって、とても幸せなことなんだなぁて思えてきます。
2021/09/27
本木英朗
日本の漫画家のひとりである、谷口ジローの短編集のひとつである。「第1話 鳥を見る」から始まって、「第17話 海を見に来て」まで全部面白かったなあ。さらにヨーロッパの出版社から谷口さんにお願いがあっての2編も収録。こちらもさすが谷口ジローだぜ!という感じ。またいつか読もうと思う。
2023/01/31
感想・レビューをもっと見る