冬の動物園(谷口ジローコレクション)
冬の動物園(谷口ジローコレクション) / 感想・レビュー
たまきら
谷口さんの自伝的要素のあるお話です。この後どうなったんだろう…とドキドキしました。正直この人の作品で恋愛的要素を求めたことがなかったので驚きました。そして、続きが読みたくなります。この淡い恋はどうなったんだろう?…でも、アクの強いマンガ描きの世界に魅了された人達の描写がやっぱり魅力的でした。
2023/08/23
ぐうぐう
谷口ジローコレクションで再読する『冬の動物園』。主人公が鳥取から京都の織物問屋に就職し、やがて上京、漫画家のアシスタントになり、デビューするまでの歩みが、谷口自身の体験を時に重ねつつ描かれている。この自伝ふうの漫画は、だからといって主人公に谷口をそのままスライドさせることを拒否しているように感じられる。あきらかにフィクションであろうエピソードが散りばめられているから、と言うよりかは、主人公の佇まいが漫画作品として成立してしまっているからだ。(つづく)
2022/01/08
剛腕伝説
谷口ジローの、青春の一頁を切り取った自伝的コミック。ひょんな事から漫画家のアシスタントとなった谷口ジロー。病弱な彼女とプラトニックな恋、彼女に捧げるために書き上げたファンタジー作品。乾いた作風と物憂い眼差しが青春の苦悩を醸し出している。
2022/06/06
アメヲトコ
表題作は2005~07年発表。京都から東京に移り石川球太のアシスタントをつとめていた頃の自身をベースとして、まだ何者でもない一人の青年の模索とプラトニックな恋が描かれます。緻密に描かれた昭和の風景を味読するのにこのコレクション版は最適です。併載の「松華樓」(98年発表)も同じくアシスタント時代を描いたもので、小品ながら凄みがあります。
2022/02/10
Praesumptio cedit veritati
自伝的作品と聞く。周囲の人に翻弄されながら、漫画家への道を進むことになる主人公。人との出会いが行き方を決めることにつながる様を、瑞々しく描いている。佳作であり、良い読後感。
2022/01/16
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