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兄帰る (ビッグコミックススペシャル)

兄帰る (ビッグコミックススペシャル)

兄帰る (ビッグコミックススペシャル)

作家
近藤ようこ
出版社
小学館
発売日
2006-10-30
ISBN
9784091807755
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兄帰る (ビッグコミックススペシャル) / 感想・レビュー

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リッツ

父の失踪後、家長として守ってきた家族と自分を捨てて失踪した元婚約者の訃報。なぜ彼は突然…。この本の前に山椒太夫を読んだので、確か近藤ようこさんの漫画版あったのでは…と探したらこの本が、で、再読。彼の軌跡を辿るうちに知らない面、見せなかった気持ちを知り…派手さはないけれども隅々までいきわたり、ジンワリくる連作だと改めて。

2015/08/09

ちどり

婚約者を残したまま失踪した恋人。 彼の父はすでに家族を捨てて失踪しており 彼は若い家長となって家族を支えてきた。 家族、恋人の残されし者たちにくすぶる思い そして失踪した彼の思いが 忠実に丁寧に描かれている。 氏の作品には 妖しい世界の物語が多いけど この作品にはそんな風は微塵も吹かない。 残された人たちの思いを うまく昇華していて やっぱり氏の作品は良いなぁと 思うのだった。

2019/06/05

龍國竣/リュウゴク

失踪した婚約者、兄、息子。周りの人々が彼のたどった場所をたずね、そこで新しい彼を見つける。それは彼を許し、自分を許す旅でもあった。そう、それは彼自身にとっても、きっと。思い通りにならない人生でも、それを不幸せと頭ごなしに決めつけることはできない。

2011/11/17

こつこつ

作者のあとがきにもあるテーマをよく伝えられていた。兄と関わってきた人達よりも、兄と関わってこなかった父が兄を肯定するセリフを発するというのは分かりやすい対立構造で良かった。救いや赦しをきちんと描いており、テーマに忠実でブレのない作品。素晴らしい。こういった話は現実にも往々にしてあることだが、それを作品テーマに持ってきて質の高いまま描ききる近藤ようこさん、凄い。また年を重ねた後に読みたい。他の作品も買ってよみたい。

2012/09/10

baruto

作者のあとがきにもあるように幸、不幸の裁量はひとそれぞれであるというテーマを描き切っていていい読後感だった。失踪して故人となった人間の手がかかりを探すために、残された婚約者と家族は様々な人と触れあうことになる。その過程で彼女たちが自分自身、そして生前の彼と向き合って生き方を見つめ直していく様に力強さを感じた。

2011/10/07

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