中春こまわり君 2 (ビッグコミックススペシャル)
中春こまわり君 2 (ビッグコミックススペシャル) / 感想・レビュー
kei-zu
久しぶりの再読。 アフリカ象に変身も可能な「変態」であるこまわり君ですら、大人の愛憎の渦に戸惑う。その姿は、常識人と見紛うばかりだ。 少年期の私たちは閉塞感の突破を彼に期待したが、中年となった彼は今の私たちの閉塞感を突破する。 その意味で痛快だが、シリーズが本巻で終了を迎えたのは、中年期の彼が立ち向かう「現実」があまりに巨大であったためであろうか。
slider129
このあいだ、同年代(アラフィー)の友人と飲んでいる時に”がきデカ”の話になり、ふと「”中春こまわり君”って二冊目があったよな」と思い出し、いそいそと本屋に出向いて購入しちゃいました。 大人になったこまわり君が中年の悲哀を醸し出しながら、ちょっとしたサスペンスドラマの様なストーリーを紡いでくれている。 凄い。面白すぎるぞ。 続編を期待したいところだけど、今日現在では3巻目は出ていないようです。
2015/08/31
akihiko810/アカウント移行中
大人になった「がきデカ」のこまわりくん。 一時期小説家にに転向し、漫画はもうやらないと言っていた著者が漫画で、しかも「がきデカ」で帰ってきた。自分は「がきデカ」世代じゃないので、読んだことはないのだが、痛快ギャグではなく、山上龍彦名義の小説や漫画原作をギャグ漫画化したような感じ。志賀直哉の「剃刀」の引用なんかもあるミステリー仕立てだが、肝心なところでギャグを挟んで、がきデカなんだと思わせる。
2021/01/21
阿部義彦
こんなのが有ったのか、だからブックオフ通いは辞められない。2010年刊行。ビッグコミックに09年に連載された、『がきデカ』のこまわり君のその後の話。こまわり君は結婚をして、電器店の社員で同僚には西城くんが。今回は大人になったのでしっかりと痴情のもつれもあり、恋にやつれたジュンちゃんも登場、しかししっかりと伏線が張られており見事な推理劇となってる所が素晴らしいし、かと言って昔ながらのギャグも健在、こまわり君の義父は、あの『光る風』の六高寺なのが凄いぜ!阿部先生も年甲斐もなく色狂いで、大爆笑。1を探そう。
2023/12/17
kokada_jnet
山上龍彦名義で書いていた小説を、こまわり君を狂言回しにして漫画にしたような、独特の雰囲気だ。趣味や風景への濃厚な傾斜。
2011/06/08
感想・レビューをもっと見る