THE SEA OF FALLEN BEASTS 滅びし獣たちの海 (ビッグコミックススペシャル)
THE SEA OF FALLEN BEASTS 滅びし獣たちの海 (ビッグコミックススペシャル) / 感想・レビュー
keroppi
海を舞台としたものを中心とした作品集。宇宙と同じように、星野之宣の想像力は広がり、圧倒的な迫力で海の戦いや伝説を描き出す。宇宙船のように、船や潜水艦が迫ってくる。そして、それすらも破壊する生命の力。
2024/06/01
マーム
1989年~1996年と掲載された年代も掲載誌も異なる6編の作品が一つのテーマでまとめられる星野作品の不思議さ。きっとその根底には「滅びの美学」とも言うべきテーマが流れているのでしょう。人間の手により生み出された巨大兵器、人間により手を加えられた海獣、人外境で密かに息づく未知の植物、そして果ては地球外文明の名残と、星野氏が紡ぎ出す壮大なストーリーを1冊で堪能できる珠玉のコミックです。『環礁にて』は、現在星野氏によりコミカライズが進められている『星を継ぐもの』にも相通じるものがあるように感じられました。
2011/09/18
ぐうぐう
単行本未収録「環礁にて」を含む、海を舞台とした作品を中心に編まれた短編集『滅びし獣たちの海』。星野之宣の短編と言えば、SFを思い浮かべてしまうが、海洋ものも意外と多い。宇宙と海、どちらにも共通しているのは、未開であるというこだ。その開かれざる闇に、星野のイマジネーションは刺激されるのだろう。
2012/01/28
YS-56
海っていうのは、こういったミステリーやロマンがよく似合いますね。ミリタリー属性持ちの自分としては、表題作と、冷戦時の北極海を舞台にした話が印象深いです。特に後者。タイトルは「レッドツェッペリン」。…さて、どんなモノが待ち受けているのでしょうか?
2011/08/30
JACK
○ 星野さんの短篇集。冷戦時代、史上初の原子力潜水艦ノーチラス号が潜行したまま北極海を横断するまでを描く「レッド・ツェッペリン」、日本に流れ着いた宣教師と、捕鯨で生活する島の住民を描く「鯨鬼伝」、座礁した船から逃げた島でたくさんの死体を発見する「罪の島」、第二次大戦中のドイツの潜水艦ベーオウルフと大戦艦ビスマルクの悲劇を描く「滅びし獣たちの海」、アマゾンの遺跡で発見された未知の病原菌を描く「アウトバースト」、宇宙で偶然発見された謎の物体を描く「環礁にて」を収録。個人的にはSF色が少なくて物足りない。
2011/10/26
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