天駆 4 (ビッグコミックス)
天駆 4 (ビッグコミックス) / 感想・レビュー
井上岳一
大佛次郎「鞍馬天狗」のマンガ版。原作読んでないからどこまで原作に添ったものかわからないけど、凄く良かった。大佛次郎は民本主義を唱えた吉野作造の弟子。だから、単なるチャンバラではなく、混乱期の幕末を描きながら、新しい時代とは何かを問いかける内容になっている。本作の鞍馬天狗は、「子ども達が笑顔でいられる国」になることを目指して死闘を繰り返す。「どんな国をつくりたいのか?」という鞍馬天狗の問いかけがいつまでも胸に残る。混乱期にある今こそ読まれるべき名作です。
2012/08/27
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